2013年04月21日

よみがえれ!有明・4県漁民の集い

「よみがえれ!有明・四県漁民の集い」(佐賀市)に参加しました。
馬奈木弁護団長から情勢の報告。
農水省は12月開門というが、前倒しは十分に可能。国にやる気がないだけ。

漁業者からの報告
平方(佐賀・タイラギ漁):今、タイラギの稚貝すらいない。来期もタイラギ漁の許可は出ないだろう。例年、タイラギ漁の許可が出ない場合は、イイダコ漁などに行くが昨年は例年の10分の1。燃料代にもならないので、漁に出ることもできない。クラゲを獲ってしのいでいる。12月ではなく一日も早い開門を。
石田(長崎・瑞穂漁協組合長・カキ、アサリ):1日漁に出てもアサリが4-5kgしか採れない。カキも前年度の半分。毎年、組合の脱退者が跡を絶たず、組合存続の危機。
室田(長崎・ノリ):長崎県は、今も、調整池から遠慮なしに排水している。それなのに、なぜ福岡高裁に基づく開門だと被害が出るというのか。
篠塚(長崎・ノリ):ノリの漁業被害がひどく、昨期は2名、今期は4名が廃業した。10月に次の漁期にはいるので、12月開門じゃ遅い。
中田(長崎・漁船):うちの地域では、長崎では色々なしがらみで声をあげられなくなっている。開門を目指す会合にも出かけることもできない。くじけそうになるが、有明海の再生ができなければ自分自身が負けだ。豊かな有明海を取り戻すために死ぬ気でやる。4800円の日当で農家にアルバイトに行っている。
北原(福岡・ノリ):今期の柳川は、秋芽は採れたが、その後、不作になった。柳川は有明海の中でも良いノリが採れる地域だが、今期は枚数が取れず、不作のため共済による救済措置を受けなければならなくなった。うちの組合でも2名が漁をやめなければならなかった。
前田(熊本・ノリ):荒尾の干潟がラムサール条約に登録され、有明海の再生のために頑張らないかんという気持ちを新たにした。荒尾のアサリや海産物をラムサール条約でブランド化しようと頑張っているが、マジャクがいなくなってきている。巣穴も見られなくなってきている。魚がいないのでクラゲを獲って生活している。
田中(福岡・ノリ):大和では、去年の水害で機材が壊れたりしてマイナスからのスタートだった。頑張って今期は前年並みを維持したが、以前と比べると悪く、共済に頼って生活している状況。採貝は完全休漁状態。
大鋸(佐賀・ノリ)冷凍網は、1月20日に初摘採しようとした時に赤潮が発生。ハナノリから6等級にしかならなかった。その後も赤潮が出続け、3月8日に網を上げた。
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研究者からの報告
高橋徹(熊本保健福祉大学):一番被害を受けている小長井地区の組合長が開門に反対している。彼らが一番開門したら海が良くなることを知っている。開門して海が良くなったら自分たちがやってきたこのウソが明らかになるからそれを恐れている。調整池は開門して1週間で水質の改善が見られるだろう。開門後すぐに調査をしなければならない。アセスメントというのは大事な情報をそうではない膨大な情報(ノイズ)で埋れさせて人の目に触れさせなくするのが目的。分かりやすい調査が必要。

佐賀県議会からの報告
土井敏行県議(自民党):鹿島に住んでいて、ガタリンピックに当初から関わっている。干潟に入ってもらって有明海の素晴らしさを知って欲しいとの思いでやっている。地元の漁師がいうのは「有明海がこの状態なら、子どもに跡を継げと言えない」。12月開門ではなく前倒しを。制限開門ではなく全開門を求めて行く。長崎県議と話していて有明海の漁業の現状を知らないと感じる。
全羅南道を訪問したが、韓国のシファ湖では大統領命令で水門を開け、水質が改善した。シファ湖の堤防では今、潮力発電が行われている。順天湾は干拓をやめた。環境学習の場として賑わっている。
posted by 後藤富和 at 18:24| 有明海

2013年03月09日

有明海・諫早湾シンポ(後半)

有明海・諫早湾シンポ(後半)

堀良一(よみがえれ!有明訴訟弁護団)
今年12月が福岡高裁判決が命じた開門の履行期限

国分秀樹(三重県水産研究所)
英虞湾の再生
真珠養殖、アオノリの養殖
干拓による干潟の減少→自然浄化能力を超えた汚染→赤潮、貧酸素水塊の頻発
陸域と海域のつながりの大切さ
沿岸休耕地を再び干潟に戻すことで、干潟、生物の再生
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干潟再生の技術だけでは、事業化は困難。管轄する行政部局と地元住民の理解を得る必要がある。統合的沿岸域管理
地元志摩市の理解と連携
地元企業と連携した新たな干潟再生
時代の変化で必要性が薄れた干拓地について、正しい選択をする勇気が必要
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田中克名誉教授(京都大学、NPO法人森は海の恋人)
宮城県気仙沼の舞根(もうね)湾
巨大地震と津波が蘇らせてくれた干潟に学ぶ未来創生
科学技術への過信
放射能とともに生きなければならなくなった
すべてのツケを次世代に押し付けてしまった
謙虚に自然への畏敬の念を取り戻す
地震、津波によって、三陸リアスの奥部では至る所で干潟がよみがえった。
よみがえる干潟と生き物たちに感動した地域住民
子ども達に「海と共に生きる」未来を託す。
防潮堤に頼らない海と共に生きる未来開拓
森に吸着した放射性物質が川を通じて海に流れている。森と海を分けて考えることはできない。
農業、漁業、林業は共に手を携えるべき仲間。命の産業
長崎から、自然共生型のモデルを世界へ

佐藤正典教授(鹿児島大学)
韓国南部の順天(スンチョン)市に学ぶ干潟保全政策
干潟保全の結果、年間300万人が来訪
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行政が主導し市民と連携
「環境復元都市イサハヤ」のモデルケース
人が一歩下がることによる干潟の環境復元と防災

田北徹名誉教授(長崎大学)
1990年代後半に、タイラギなどの魚介類の漁獲が減少
魚類の生育場所である諫早湾を潰したのだから当たり前
水門を開ければ案外早く生き物たちが諫早湾の環境を再生させてくれる
posted by 後藤富和 at 16:43| 有明海

シンポジウム「有明海・諫早湾 日本初の大規模な環境復元の意義」(前半)

日本ベントス学会公開シンポジウム「有明海・諫早湾 日本初の大規模な環境復元の意義」(長崎原爆資料館平和会館ホール)に来ています。
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堤裕昭教授(熊本県立大学)
陸域からの有機物の流入量は従前と変わらないのに、1998年から、有明海全域で赤潮が頻発し大規模化している。
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2000年頃から有明海の奥部では海底にほとんど酸素がない貧酸素水塊が発生し、海底に暮らすタイラギなどの魚介類が死滅している。
1997年の諫早湾干拓潮受堤防の締め切りとの因果関係を解明するには、水門を開放して調査するしかない。
開門スルお、有明海の潮流が速くなり、海水がよく混合する海域が戻るのではないか。それを調査したい。

高橋徹教授(熊本保健科学大学)
淡水化した諫早干拓調整池に有毒アオコが増殖している。
飲んだら死にます。
毎年30億円をかけて調整池の水質浄化対策を施してっjいるが、潮受堤防締め切り以降、一度も基準を達成していない。そればかりか年々調整池の水質は悪化し続けている。
アオコ毒の特徴
・急性毒性・・・肝硬変、ミオグロビン尿症(青酸カリの50〜200倍強い毒性)
・慢性毒性
普段からアオコに汚染された調整池の水が諫早湾・有明海に排水されている。開門すると海が汚染されると言われるが、今、普段から汚染された水を排出している。
http://www.youtube.com/watch?v=7dv5RZWrRVI&feature=youtube_gdata_player
アオコの生物濃縮(カキやボラ、森山地区の米からもアオコの毒素が検出)。
アオコは海水を入れれば死滅する。
開門して調整池に海水を導入すべき。

桃下大・縄田とよか(諫早湾の海辺の生きもの研究会)
ユスリカの大発生(諫早湾調整池の汚染)
http://www.youtube.com/watch?v=HbR8VINglCU&feature=youtube_gdata_player
排水に群がるボラ
http://www.youtube.com/watch?v=7aMMe6DPFEQ&feature=youtube_gdata_player
調整池は日本でもっとも水質が悪い湖沼のひとつ。 
海をせきとめると水質は悪化する。
児島湖では50年間6000億円かけて水質浄化対策を行っているが、水質は全く改善しない。
水質を改善するためには海を締め切る堤防を開放するしかない。
(後半へ続く)
posted by 後藤富和 at 15:12| 有明海

【本日です】シンポジウム「有明海・諫早湾 日本初の大規模な環境復元の意義 」

日本ベントス学会公開シンポジウム
有明海・諫早湾
日本初の大規模な環境復元の意義
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日時 2013年3月9日(土)13:30〜16:30
場所 長崎原爆資料館 平和会館ホール
   (長崎市平野町7−8 TEL095-844-1231)
参加費無料

●プログラム●
・有明海の諫早湾とはどんなところか
・有明海奥部で進行している環境悪化
・淡水化した調整池における有毒アオコの増殖
・調整池でのユスリカ大発生と汽水域生態系の消失
・開門確定判決の履行を巡る諸問題
・諫早湾の未来を考える:環境復元による地域再生の3つの例

是非ご参加ください。

主催 日本ベントス学会自然環境保全委員会
後援 日本生態学会自然保護専門委員会、日本魚類学会、日本鳥学会鳥類保護委員会
posted by 後藤富和 at 09:57| 有明海

2013年02月27日

よみがえれ!有明海・国会通信第166号、第167号

明日、国会議員にお届けする「よみがえれ!有明海・国会通信」第166号、第167号を大橋法律事務所HPにアップしました。

第166号「有明海再生」「国、和解協議再び拒否」「諫干開門前倒し、文書での回答要求」
http://www.ohashilo.jp/active/ariake_pdf/ariake166.pdf

第167号「諫早干拓地の水門『諫早会議』で解決を」「国策事業 地元に亀裂 諫早干拓 開門調査へ再び混迷」
http://www.ohashilo.jp/active/ariake_pdf/ariake167.pdf

バックナンバー
http://www.ohashilo.jp/active/ariake.html
posted by 後藤富和 at 10:08| 有明海

2013年02月14日

よみがえれ!有明海・国会通信164,165号

明日、国会議員に配布する「よみがえれ!有明海・国会通信」です。
確定した福岡高裁の開門判決の履行期限が今年12月に迫る中、具体的な開門時期をいつにするのかが目下の争点となっています。
私たちは、遅くとも今年9月までの開門を求めています。
164号
http://www.ohashilo.jp/active/ariake_pdf/ariake164.pdf 
165号
http://www.ohashilo.jp/active/ariake_pdf/ariake165.pdf
バックナンバーはこちら
http://www.ohashilo.jp/active/ariake.html
posted by 後藤富和 at 08:08| 有明海

2013年02月02日

農水大臣との懇談

本日、よみがえれ!有明訴訟原告団・弁護団は、農林水産大臣、副大臣、農村振興局長、九州農政局長らと佐賀市において、諫早湾干拓潮受堤防の開門について懇談を行いました。以下は僕のメモ。

林農水大臣
高裁判決による開門の期限が今年12月。
佐賀県、長崎県の両者の意見に隔たりがある。ただ、今年12月までの開門は法的義務として確定しており遵守しなければならない。開門に向けて誠心誠意努力する。

江藤副大臣
誠意を持って対応する。

松永(長崎県諫早市小長井漁協理事・タイラギ漁業者)
タイラギが諫早湾の主漁種だった。これが20年間休漁。今も、排水のたびに赤潮が発生し、被害は現在も続いている。補助事業だけで生活している。公共料金も滞納し、保険料も払えず病院にもいけない。前回の短期開門調査の際は、途端に貝が復活した。効果はすぐに出る。長崎県は反対というが、実際には、現場の漁業者や建設業者も開門して欲しいと言っている。でも、それを言うと県からの事業を打ち切られるので開門反対と言わざるを得ない。海で漁業をさせて下さい。何とか助けて下さい。自民党がはじめた公共事業ですから、自民党がきちんと後始末をつけて欲しい。

石田(長崎県瑞穂漁業組合長)
締め切り以後、諫早湾の水質は悪化の一途。組合員も激減した。調整池の汚水が排出されるたびに海は悪くなる。瑞穂漁業は、これまで国と県に従ってきたが、全員協議会を開き、全員一致で開門に方向転換した。アサリもいない。カキの養殖も3年連続不漁で、今期は昨年の半分。一日も早い開門を。

松本(長崎県島原市有明漁協組合長)
締め切り後、毎年、漁獲は減少。昨年は、イカが全く取れず、イイダコ、マダコも水揚げがない。このような状況下で漁民は一刻も早い開門を望んでいる。短期開門は僅かな開門だったにもかかわらず秋口には回復が見られた。生活が厳しく、終身保険を取り崩している。一日も早く開けてください。

平方(佐賀有明海漁協大浦支所・タイラギ漁業者)
諫早湾の締め切りで海は激変した。流速が遅くなり、異常な赤潮と貧酸素水塊で、動ける魚はいなくなり、動けない貝類は斃死しました。2時間潜ってもタイラギの稚貝は20個しか取れない。成貝は全くなかった。締め切り以前は、2時間潜れば1000個とれていた。

川崎(佐賀県川副町・ノリ養殖)
栄養塩不足で不安でならない。雨が降れば本来は栄養塩が豊かになって喜ばしいことだが、諫早湾の調整池に雨が降れば、そが排水された時、赤潮を発生させる。不安でならない。締め切り以前は2月半ばでノリ漁を終えていたが、今は4月まで取っている。経費を度外視しても取らなければ来年取れるか分からないので不安で安いノリでもとり続けなければならない。これが日本一の佐賀のノリの現状。大臣の就任直後の発言に菅総理の決断を批判されるような言葉があったが、菅総理の決断がなければ、今も、水門を開けるかどうかグダグダしていたはず。12月はノリの最盛期。12月に開けるのはやめて欲しい。ただ、今は溜まった水を出すだけだから、水門開放で希釈されて排出されるので今よりもマシになるだろう。

大鋸(佐賀県大浦・ノリ養殖)
これは今朝取れたノリ。6等級。そして明日はもっと悪くなる。

高橋(熊本保健福祉大学教授)
調整池では、毒性の強いアオコが大発生している。この毒素が有明海全域に広がり蓄積されている。開けたら被害が出るのではなく、被害は今起こっている。

堀(弁護士)
この間、約30名の漁民が自殺した。

馬奈木(弁護士)
調整池の排水は現在行われている。それも大量に。
それなのに、農水省や長崎県は、今の排水では被害が起きない。僅かな20センチ水位変動の少しずつの排水になったら被害が起きるという。おかしなこと。
5月開門が無理というなら、なぜ一足飛びに12月開門になるのか。なぜ8月、9月開門ができないのか。
ため池に水を貯めるのは2-3か月でできる。今工事に着手すれば4月、5月に開門することだってできる。
なぜ5月開門ができないのか、9月開門ができないのか、説明すべき。
海水を調整池に入れてしまえば、排水される水は海水なので被害はでない。
今、大変な被害が続いている。それを、開門したら被害が出るかもしれないという議論ばかりして開門を先送りするのは間違っている。
被害が出てもいいというのではない。慎重に開門して、効果を見ながら被害が出ないように対策を取りながら徐々に開けていけばいい。
福岡高裁には、三当事者が揃っている。そこで、三当事者がざっくばらんに協議すればいい。福岡高裁は、三当事者に協議を促している。国は長崎県を理由に協議を拒否したが、福岡高裁はそれでも国に再考を促した。話し合いをせぬまま国の行程で開門が進めるというのは、長崎県の意見も、私たちの意見も聞かずに、国が独善的に進めることになる。
ぜひ、福岡高裁で協議しませんか。大臣、お考えいただけませんか。

農村振興局長
水田には大量の水が必要←(9月-12月に水田に水がいるわけじゃない。)
福岡高裁の協議は長崎県が反対しているので←(そうやって農水省が自分達だけで進めるのか。)

林大臣
三者で話をすることは大事だと思う。何らかの接点を見出す努力をまずは我々が行う。


posted by 後藤富和 at 22:42| 有明海

2013年01月31日

よみがえれ!有明海・院内集会

よみがえれ!有明・諫早干拓開門集会(衆議院第一議員会館第2会議室)を行いました。今回も、大串博志衆議院議員(民主党)に設定をお願いしました。

鳩山邦夫衆議院議員(自民党)、松野信夫参議院議員、川崎稔参議院議員(民主党)、赤嶺政賢衆議院議員、紙智子参議院議員(共産党)、平山誠参議院議員(みどりの風)ら約30名が参加。

(漁民)20年間休漁に追い込まれている。漁業で収入がないから補助事業や農家にアルバイトに行くことで何とか凌いでいる。公共料金は支払えていない。(長崎県諫早市小長井町のタイラギ漁業者)

(漁民)今年もタイラギ漁は休漁。2時間潜ってもタイラギの稚貝が僅か20個しか発見できなかった。このままでは幻の貝になってしまう。燃料代だけがかさむ。漁業をやめてどうやって生活すれば良いのか。漁業の再生につながる開門を一日も早く実現して欲しい。(佐賀県太良町大浦のタイラギ漁業者)

(弁護団)ようやく開門の予算が見えてきた。
開門時期:農水省は12月開門というが、ノリの漁期に開門するのは漁民の反発が必至。新干拓地は畑作でほとんど灌漑用水は必要ない。だとすれば、畑地での必要量を確保した上で、遅くとも9月までに開門し、来年の水田の時期までに後背地の稲作のための灌漑用水を準備すれば足りる。
開門方法:現段階で決めつける必要はない。
開門調査:開門後5年間しっかりと科学調査を行わなければならない。しかし、現時点でも開門調査の内容が見えてこない。
福岡高裁の和解協議を活用する。福岡高裁で、漁業者、国、長崎県の三当事者が開門について協議をすることが必要ではないか。

(鳩山邦夫)先週、法務省を呼び、和解するようすすめた。長崎にも和解を働きかけるよう指導した。農水省も呼んで、予算はつけさせた。しかし、官僚を信用できるかは疑問。水産庁がこれまで有明海で漁業被害調査をしてこなかったことに驚いた。自分が法務大臣の時、農水省に具体的な魚種まで出して調査を命じたが、それもしていない。この弁護団は無償で働いていて、漁民を守るため、環境を守るために全力を尽くしており本当に偉いと思う。

(赤嶺)鳩山先生が政権交代後さっそく動いてくださったことに感謝する。開門の期限が迫っている中、最後まで気を緩めず頑張っていく。

(紙)ズルい官僚に負けてはいられない。先日、農水省を呼び、ノリの時期に開門してはダメだと問うと、官僚は「林農相が先日、5月開門は難しいとおっしゃいました」と言う。先月、大臣になったばかりの人にこんな発言をさせるというのは農水官僚が言わせているだけじゃないか。前倒しの開門を今後も求めて行く。開門の幅を固定化せず今後広げていかなければならない。予算の中身を追求して行く。福岡高裁での和解を実現する方向で攻めて行く。

(平山)国会議員の力のなさ。4年前の政権交代で新たな潮流が生まれたが、国民の信頼は裏切られた。ただ、自民党政権に戻ったからと言って良くなるのではない。むしろ、官僚の言いなりになっている。やっと開門のために下りた予算が、開門のためでなく無駄な事業のために使われるのではないか危惧している。予算をきちんと執行させるのが国会議員の役割。

この後、農水省の官僚たちと交渉。

posted by 後藤富和 at 23:14| 有明海

2013年01月09日

【ご案内】日本ベントス学会シンポジウム「有明海・諫早湾:日本初の大規模な環境復元の意義」

日本ベントス学会公開シンポジウム
有明海・諌早湾(いさはやわん):日本初の大規模な環境復元の意義
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日時 2013年1月12日(土)  午後1時30分〜4時30分
場所 明治大学駿河台校舎リバティホール(千代田区神田駿河台1-1(JR「御茶ノ水駅」から徒歩3分)
海の生物多様性のホットスポットである諫早湾が閉め切られてから15年。 有明海奥部での赤潮の頻発や海底の貧酸素化、淡水化した調整池での有毒性アオコの発生などにより、漁業と農業の両方が崩壊の危機にある。福岡高裁の判決は、諫早湾に元の干潟生態系を取り戻す道を開いた。なぜ一刻も早い環境復元が必要なのか、生物学の視点から論じる。画期的な環境復元を成功させることは地 域再生の契機にもなるだろう。
参加費: 無料
プログラム
「有明海の諌早湾とはどんなところか」 佐藤正典(鹿児島大学)
「有明海奥部で進行している環境悪化」 堤裕昭(熊本県立大学)
「淡水化した調整池における有毒アオコの増殖」高橋徹(熊本保健科学大学)
コメント「開門確定判決の履行を巡る諸問題」 堀良一(弁護士)
パネルディスカッション「環境復元による地域再生の未来像:韓国スンチョン市の干潟保全から学ぶ」
主催:日本ベントス学会自然環境保全委員会
共催:社会思想史研究会
http://www.ecosystem.aori.u-tokyo.ac.jp/benthos_gakkai/sympo.html
posted by 後藤富和 at 11:30| 有明海

2012年12月01日

12.1諫早決起集会「開門への和解協議を実現しよう」

諫早市で開催されている12.1諫早決起集会「開門への和解協議を実現しよう」に参加しています。

諫早湾の開門にむけて、福岡高裁は、国と開門に反対する人々に対し和解協議を提案しています。
開門に向けた和解を実現し、長年にわたる諍いに終止符を打つべく、今日の決起集会には、長崎の漁民を中心に大勢の方が集まっています。

漁民たちが海の状況を口々に発表しました。
それにしても、有明海、特に島原半島沿岸など諫早湾に近い地域での漁業は壊滅的で、このままでは、かつてノリ不作の際、多くの有明海漁民が自殺したように、また漁民の自殺が頻発するかもしれません。

開門が急がれます。
posted by 後藤富和 at 19:55| 有明海

2012年11月26日

農水省交渉

熊本市で農水省(九州農政局)との交渉を行いました(国の出先機関は福岡ではなく熊本にあることが多いんです)。

以下は、私が彼らに対してぶつけた言葉。

あなた方は「福岡高裁判決を重く受け止め、長年にわたる諍いに終止符を打つ」というが、開門幅は3-2(最小限レベル)以上には開けない、5年後には閉めるというんじゃ、開門を求めている私達も、開門に反対する長崎も納得できるわけないじゃないか。開門しても開門幅に諍いを残すし、5年後に閉める際に諍いが生じる。諍いに終止符を打つのではなく、福岡高裁に言われたから仕方なくその期間だけ開門するというだけ。それだったら、長崎も納得するわけない。
この干拓が失敗でしたと、干拓地の農民と有明海の漁業者に謝罪するのが一番じゃないか。
5年後に閉めるというんじゃ、この5年間は福岡高裁に言われたから開けなければならないので、干拓地の皆さん我慢してくださいというようなもの。干拓地の皆さんがなぜ我慢しなければいけないのか。納得するわけないじゃない。
干拓事業は失敗でした。失敗だったけど、皆さんにはご迷惑をおかけしないようにきちんと対策と補償をします。そして、今後どうすれば有明海の再生につながるか開門してきちんと調査します。私たちの失敗で皆さんにご迷惑をおかけしますと、何で謝罪できないの。それが最初にやるべきことでしょう。
posted by 後藤富和 at 16:18| 有明海

2012年11月07日

【ご案内】明日、有明院内集会

明日「よみがえれ!有明」院内集会

日時 11月8日
12時〜院内集会
13時〜農水省レク
場所 衆議院第二議員会館第4会議室
11:45頃より、衆議院第二議員会館ロビーにて入館証を配布いたします。
ぜひご参加ください。
また、同日8:40より農水省前で宣伝行動も行います。
posted by 後藤富和 at 18:16| 有明海

2012年10月30日

よみがえれ!有明海・国会通信161号

よみがえれ!有明海・国会通信161号(2012年10月22日)を大橋法律事務所ホームページにアップしました。
今回のトピックは、福岡高裁が国と開門反対派に対して、開門に向けた和解協議の検討を要請したことです。
ご覧ください。
http://www.ohashilo.jp/active/ariake.html
posted by 後藤富和 at 19:46| 有明海

2012年10月05日

シンポジウム「豊かな海をとり戻すために」

昨日、佐賀市で開催された日弁連第55回人権擁護大会シンポジウム第3分科会「豊かな海をとり戻すために〜沿岸域の保全・再生のための法制度を考える〜」には、約350名の方にご参加いただきました。
シンポジウムの内容は、
弁護士からの基調報告(海外、国内)
特別講演「生態系サービスを活かす統合政策への転換を」高山進氏(三重大学生物資源学部教授、国連生物多様性の10年市民ネットワーク共同代表)
ビデオレター
・イブ・エノック博士(フランス国立海洋開発研究所)
パネルディスカッション1「我が国における沿岸域の現状とその保全のための課題」
・清野聡子氏(九州大学大学院工学研究院環境社会学部門准教授)
・平方宣清氏(佐賀県有明海漁業協同組合大浦支所)
・伊藤和久氏(内閣官房総合海洋政策本部事務局内閣参事官)
・久保順治氏(佐賀県庁くらし環境本部有明海再生・自然環境課技術監)
・大木一俊氏(日弁連公害対策・環境保全委員会委員長)
パネルディスカッション2「沿岸域再生のための取組とそのための法的課題」
・高山進氏
・清野聡子氏
・伊藤和久氏
・浦中秀人氏(三重県志摩市農林水産部里海推進室課長補佐兼里海推進係長)
・大木一俊氏
ビデオレター
・原条誠也氏(立神真珠研究会)
といった内容でとても充実したものとなりました。
会場からも、安男征三郎氏(日本野鳥の会熊本支部)から今年7月にラムサール条約に登録された荒尾干潟の紹介や、沖縄の弁護士から沖縄での海の埋め立ての問題、広島の弁護士から瀬戸内海における島の破壊の問題などの報告がありました。
有明海の再生のために諫早湾干拓水門の開放を充実したものとするためにはどうすれば良いのか。また、干拓地を干潟に戻す志摩市の取り組みからこれからの海の再生に向けた指針を得ることができました。
posted by 後藤富和 at 15:57| 有明海

2012年10月04日

【間もなくです】シンポジウム「豊かな海をとり戻すために」佐賀市文化会館

日本弁護士連合会第55回人権擁護大会 シンポジウム第3分科会
「豊かな海をとり戻すために〜沿岸域の保全・再生のための法制度を考える」

【日時】 2012年10月4日(木) 12:30〜18:00
【場所】 佐賀市文化会館中ホール

現在、佐賀県では有明海の再生が叫ばれています。また、有明海のみならず、我が 国の他の地域の沿岸域も、環境の悪化が深刻な状況にあります。我々は、海洋生物 の多様性が守られ、かつ、将来の世代も漁業資源を永続的に利用できるような豊かな 海をとり戻す必要があります。ところが、現状の沿岸域に関係する法律は、沿岸域の保 全・再生のために十分ではありません。本シンポジウムでは、豊かな海をとり戻すためには、どのような法制度が必要なのかについて基調講演、基調報告、パネルディスカッ ションなどを通じて、みなさまとともに考えてみたいと思います。

【基調報告】 第55回人権擁護大会シンポジウム第3分科会実行委員会委員 
【特別基調講演】高山 進氏(三重大学生物資源研究科教授)
 【パネルディスカッション】
第1部
我が国における沿岸域の現状とその保全のための課題 
第2部
沿岸域再生のための取り組みとそのための法的課題 
清野 聡子氏 (九州大学大学院工学研究院環境都市部門准教授) 
内閣官房総合海洋政策本部 
三重県志摩市 ほか

佐賀市日の出1-21-10 ●最寄駅 JR佐賀駅(北口から徒歩約20 分・約1.5km) ●最寄バス停留所 市文化会館前(徒歩1分)

本シンポジウムは,どなたでもご参加 いただけます。

当日は実行委員会がまとめた報告書を1冊2000円で販売しています。

入場無料 
事前申込不要

シンポジウムに関する お問い合わせは,日弁連人権部人権第二課まで TEL:03−3580−9982 FAX:03−3580−2896

http://www.nichibenren.or.jp/jfba_info/organization/event/gyouji_jinken2012.html

チラシ
http://www.nichibenren.or.jp/library/ja/jfba_info/organization/data/121004_jinken3_1.pdf
posted by 後藤富和 at 11:57| 有明海

2012年10月03日

【明日です】シンポジウム「豊かな海をとり戻すために」@佐賀

日本弁護士連合会第55回人権擁護大会 シンポジウム第3分科会
「豊かな海をとり戻すために〜沿岸域の保全・再生のための法制度を考える」

【日時】 2012年10月4日(木) 12:30〜18:00
【場所】 佐賀市文化会館中ホール

現在、佐賀県では有明海の再生が叫ばれています。また、有明海のみならず、我が 国の他の地域の沿岸域も、環境の悪化が深刻な状況にあります。我々は、海洋生物 の多様性が守られ、かつ、将来の世代も漁業資源を永続的に利用できるような豊かな 海をとり戻す必要があります。ところが、現状の沿岸域に関係する法律は、沿岸域の保 全・再生のために十分ではありません。本シンポジウムでは、豊かな海をとり戻すためには、どのような法制度が必要なのかについて基調講演、基調報告、パネルディスカッ ションなどを通じて、みなさまとともに考えてみたいと思います。

【基調報告】 第55回人権擁護大会シンポジウム第3分科会実行委員会委員 
【特別基調講演】高山 進氏(三重大学生物資源研究科教授)
 【パネルディスカッション】
第1部
我が国における沿岸域の現状とその保全のための課題 
第2部
沿岸域再生のための取り組みとそのための法的課題 
清野 聡子氏 (九州大学大学院工学研究院環境都市部門准教授) 
内閣官房総合海洋政策本部 
三重県志摩市 ほか

佐賀市日の出1-21-10 ●最寄駅 JR佐賀駅(北口から徒歩約20 分・約1.5km) ●最寄バス停留所 市文化会館前(徒歩1分)

本シンポジウムは,どなたでもご参加 いただけます。

当日は実行委員会がまとめた報告書を1冊2000円で販売しています。

入場無料 
事前申込不要

シンポジウムに関する お問い合わせは,日弁連人権部人権第二課まで TEL:03−3580−9982 FAX:03−3580−2896

http://www.nichibenren.or.jp/jfba_info/organization/event/gyouji_jinken2012.html

チラシ
http://www.nichibenren.or.jp/library/ja/jfba_info/organization/data/121004_jinken3_1.pdf
posted by 後藤富和 at 07:02| 有明海

2012年09月06日

清酒「開門」

諫早湾干拓排水門の開放を願って清酒「開門」が発売されました。
有明海の再生は漁師だけでなく沿岸に暮らす人々の願いなんだと改めて感じます。
普段、日本酒は飲まないのですが、今度、買ってみようかな。


【サガテレビ・ニュース】有明海再生寄付金付きの日本酒「開門」発売  

有明海再生の寄付金付きの日本酒、「開門」が再生の願いをこめて5日から販売されています。(佐賀県むつごろう会溝口教章事務局長)「まず、開門という言葉を漁師さんだけの言葉じゃなんだと意識してもらい全県的、全国的なものであってみんな考えるべきことだと」5日から店頭に並んだ日本酒『開門』はムツゴロウの保護や有明海の再生を願い活動を行っている「佐賀県むつごろう会」の溝口教章事務局長が発案し佐賀市の窓乃梅酒造が醸造元です。『開門』という名前にはすべての願い事の門を開くという意味がこめられていて、また、諫早問題についても県民に自分たちの有明海と認識してもらいたいという思いで商標登録をしたということです。開門の文字は8世紀に活躍した中国の書家、顔眞卿(がんしんけい)の書を使い、ラベルには佐賀県出身の洋画家古賀悦子さんによる佐賀城のしゃちの門とカササギが描かれています。5日の発売開始を前に4日、窓乃梅酒造の古賀譲治社長などが佐賀市の秀島市長を訪ね、PRと報告をしました。開門は佐賀県産の酒米「さがの華」100パーセントで仕込んだ特別純米酒、芳醇で、味わい深いうまさが特徴です。秀島市長は「佐賀土産にいいですね」と話していました。(窓乃梅酒造の古賀譲治社長)「開門というもともとの意味はすべての願いごとを開くという縁起のいい名前からも来ていますのでやっぱ有明海の再生を願う気持ちは強いですね」開門は年間2500本を目標に販売され、佐賀市役所を窓口に1本あたり、50円が有明海再生の活動資金として寄付されることになっています。 
http://www.sagatv.co.jp/news/text/news3ch.php
posted by 後藤富和 at 10:29| 有明海

2012年08月30日

よみがえれ!有明海・国会通信最新号

本日、国会で配布する「よみがえれ!有明海・国会通信」159,160号を大橋法律事務所HPにアップしました。

159号は、長崎県知事が開門を求める長崎県の漁業者と面会したこと。
http://www.ohashilo.jp/active/ariake_pdf/ariake159.pdf

160号は、水産庁の調査でも現在の有明海の漁業被害の深刻さが明らかになったこと。
http://www.ohashilo.jp/active/ariake_pdf/ariake160.pdf

ぜひご覧ください。
posted by 後藤富和 at 09:02| 有明海

2012年08月28日

よみがえれ!有明海 排水門開放を求める院内集会(第7段) “農水省によるレクチャー”のご案内

平素、有明海沿岸の農業・漁業の再生のためご尽力いただき感謝申し上げます。私たちは、有明海沿岸の農業・漁業の再生のため諫早湾干拓潮受堤防排水門の開放を求める漁民、市民、弁護士です。
この間、有明海全域における深刻な漁業被害の救済、そして、有明海の再生、確定した福岡高裁判決の履行にむけた諫早湾干拓潮受堤防の開放について、農水省と協議を続けてきました。
前回の農水省レクチャーにおいて、水産庁は、有明海の漁業被害調査に関する報告書を公開しました。この報告書でも現在の有明海の深刻な漁業被害が明らかで、緊急の漁業被害対策が望まれていることが分かります。
また、農水省は、開門調査に関するアセス評価書を公開しましたが、調整池に代わる水源について未だに現地住民が反対する地下水案を中心に据える等、来年の期限が迫った開門の実現において課題が多い内容となっています。
しかも、来年が開門の期限であるにも関わらず、農水省は、開門に向けた具体的な工程表すら示しません。
郡司農相のリーダーシップで、工程表の発表、具体的な工事の着手を実現し、来年の開門現実を期待します。
今年2月から連続して院内集会を行ってきましたが、今回、第7段の院内集会を企画しました。この集会では、漁業被害に対する具体的な救済策、そして、開門の具体的な工程などについて国会議員と意見交換を行いたいと思っています。
また、この集会後に同じ会場で、農水省(農村振興局、水産庁)の、開門に向けての準備状況、及び、有明海の漁業被害救済についてのレクチャーを予定しています。
皆様のご参加を心よりお待ちしております。

【院内集会】
 日時 8月30日(木)12時
 場所 衆議院第一議員会館第5会議室
【農水省レクチャー】
 日時 同日13時
 場所 同じ

なお、同日11時45分頃から、衆議院第一議員会館ロビーにおいて入館証を配布します。 




posted by 後藤富和 at 15:10| 有明海

2012年08月09日

よみがえれ!有明海・国会通信

本日、農水省職員と国会議員に配布した「よみがえれ!有明海・国会通信」です。

第157号「『新農相で解決を』希望託す 諫早開門問題」
http://www.ohashilo.jp/active/ariake_pdf/ariake157.pdf
第158号「地下水案 突然の撤回 農水相、諫早で表明」
http://www.ohashilo.jp/active/ariake_pdf/ariake158.pdf

バックナンバーはこちら
http://www.ohashilo.jp/active/ariake
posted by 後藤富和 at 17:48| 有明海

2012年07月26日

よみがえれ!有明海・国会行動

昨日、有明海の再生のための諫早干拓排水門の開放を求める農水省前行動を行いました。
9年前に手探りではじめた行動ですが、今では月に2度の割合で定期的に行っています。
農水省職員に配布する「よみがえれ!有明海・国会通信」は156号になっています。
バックナンバーはこちら↓
http://www.ohashilo.jp/active/ariake.html
準備した800部が40分でなくなります。

この行動を始めた当初は、諫早湾干拓をめぐる問題は、過去の問題と捉えられていました。
そこで、諫早湾干拓による有明海の環境異変、漁業被害を訴えることから始め、その後、有明海の再生のための水門の開放を求め、水門開放が法的義務として確定した今は、来年12月まで実施しなければならない開門に向けた具体的な対策の早期実行を求めています。

開門義務を確定させる戦いの中で常に行動を共にしていた漁民が佐賀県太良町のタイラギ潜水漁師の平方宣清さんです。
農水省前で座り込みをしたり、洞爺湖サミットまで首相を追いかけて行ったり、韓国に行って表彰されたり、いつも一緒に戦ってきました。僕が心から尊敬している方のひとりです。
その平方さんが、昨年、難病に倒れ、ここ1年間、戦いに参加することができませんでした。
しかし、難病を克服し、杖をつきながら農水省前で有明海再生を訴えました。

午後からは、よみがえれ!有明・諫早干拓排水門開放を求める院内集会を開催しました。
民主党、自民党、共産党、新党大地、ほか多数の議員、秘書が参加しました。
漁業者からは、これまでは稚貝があっても成長する前に斃死していたが、今年はその稚貝すら見られなくなった。漁場が目の前にあっても貝が捕れない。今年はイイダコまで捕れなくなっており、漁船を動かす燃料代にもならない。アナゴ、シャコなど底生生物は採れても商品価値がある程の大きさにはなっていない。今、漁業者は何を獲って生活していいのかわからない状況。一日も早い開門にむけ国は具体的に取り組みを。と訴えました。
弁護団からは、農業と漁業が両立する諫早湾干拓排水門の開放に向けた具体的な協議の実現に向けた提案などを行いました。
その後、農水省との協議を行いました。
posted by 後藤富和 at 09:42| 有明海

2012年07月24日

【ご案内】よみがえれ!有明海・院内集会

明日、よみがえれ!有明訴訟の院内集会を行います。
有明海再生にご興味がある方、ご都合よろしい方、ぜひご参加下さい。議員会館の入館手続きがわからない場合は私に直接メッセージ下さい。

日時 7月25日12:00-13:00
場所 衆議院第一議員会館第2会議室

なお、13:00からは同じ会場で農水省レクを行います。

また、同日8:40-9:30、農水省前で宣伝行動を行います。応援よろしくお願いします。
posted by 後藤富和 at 15:20| 有明海

2012年06月27日

【新聞記事】150号突破 有明海・国会通信

しんぶん赤旗6月25日号に私の記事が載りました。
以下に掲載します。

「150号突破 有明海・国会通信 好評『貴重な情報』」

 有明訴訟弁護団のミニコミ紙「よみがえれ!有明海・国会通信」が、150号を超えました。中央の各紙に諫早湾干拓事業関連の記事が載らないこともあって、「貴重な情報源になっている」と好評です。
 新しい号が刷り上がると弁護団は原告の漁民らと上京、支援の人たちとともに議員会館の各部屋を訪問。一昨年12月の福岡高裁の判決で確定した開門準備が進んでいない状況、ノリ不作や不漁続きの漁業被害の現状などを訴えます。こうした活動の積み重ねが党派を超えて支援の輪を広げています。農水省前の配布では、職員の受け取りも回数を重ねるごとによくなっており、1時間ほどで約1000枚がなくなります。
 第1号は、2008年4月25日付。この年の4月から始まった諫早湾干拓の入植に、自民党の谷川弥一衆院議員と当時の金子原二郎長崎県知事(現自民党参院議員)の親族企業に32ヘクタールも貸し付けられていることが判明。「国会通信」は2533億円の事業費で造成された干拓地(672ヘクタール)は1ヘクタール3億7700万円、32ヘクタールは、120億円余にもなると指摘し、県民の批判が高まっていると伝えています。
 現在、この親族会社の不正入植疑惑をめぐって長崎県議会の百条委員会が解明を進めています。
150号(5月15日付)は、有明訴訟の原告漁民約80人が九州農政局に、漁業被害の救済と福岡高裁の判決で確定した開門の時期と開門までの工程を明示するよう要請したことを伝えています。地元紙の報道を紹介しながら、農政局の熱意のなさを浮き彫りにしています。
 「国会通信」の編集責任者は、福岡市在住の後藤富和さん(43歳)。弁護士になったのは02年10月。弁護団が諫早干拓事業の工事差し止めを求めた初の提訴の1ヵ月前でした。
 弁護団は発足当初から、法廷だけがたたかいの場ではないと、東京での組織・宣伝活動を重視してきました。後藤さんは03年3月ころから弁護団の東京担当に。干拓事業の問題がまだ、よく知られていないころで、各関係団体に説明して歩きました。
 東京での活動は、漁民らの旅費をカンパでまかない、弁護士は自分持ち。後藤さんの1回の上京の旅費は約5万円。農水省との交渉などで、月に1,2度上京します。これまで弁護団・原告団の上京は100回をはるかに超えています。
 弁護団と一緒によく上京する原告副団長の漁民、平方宣清さん(59)は弁護団の熱意に「なんでそこまでできるのかと不思議に思ったこともあるほどです。弁護団の活動には、本当に頭が下がる」と話します。
 後藤さんが、有明訴訟に取り組んで10年です。「まさかこんなに長くなるとは思わなかったが、漁民と活動できるのはめちゃくちゃ楽しい」と振り返ります。
(ジャーナリスト 松橋隆司)
posted by 後藤富和 at 18:12| 有明海

2012年06月20日

よみがえれ!有明海・院内集会

衆議院第一議員会館において大串博志衆院議員のセッティングでよみがえれ!有明・院内集会を開催しました。

鳩山邦夫元法相、赤嶺政賢衆院議員、野田国義衆院議員、紙智子参院議員、ほか議員秘書、NGOなどが参加。

弁護団からは
来年には水門が開くということを唯一の拠り所として佐賀の若い漁民たちが歯を食い縛って耐えている状況。
もし国が期限を守らなければ間接強制も辞さない。国が法的義務を履行せずに強制執行を受けるというのは前代未聞のこと。
その間の大臣ら政務三役に対する個人責任追求を辞さない。
一方、長崎県議会は開門を求めている我々の話を初めて聞いた。ただし、県議の認識は過去に農水省が繰り返してきたレベルで、客観的事実の認識がされていないことがはっきりした。
また、78年かかる干拓地の償還ができるのか。リースが始まって数年の段階ですでに2割のリース料が払われていない。
長崎県議会の100条委員会では、金子前知事(参議院議員)と谷川参議院議員に対して地方自治法違反で告発をした。
などを報告し、頑なな長崎県を話し合いの場につかせるためにはどうすれば良いのかなどについて意見交換を行いました。

院内集会の後、農水省交渉を行いました。
posted by 後藤富和 at 16:16| 有明海

2012年06月19日

よみがえれ!有明海・国会通信

明日、国会で配布予定の「よみがえれ!有明海・国会通信」154,155号をアップしました。
http://www.ohashilo.jp/active/ariake.html
・諫早干拓農地の2割がリース料を払えないこと
・15年連続で調整池の水質基準が達成できないこと
・金子、谷川議員が長崎県議会から告発されたこと
・有明海特措法による救済が一度も発動されていないこと
など。
ぜひご覧下さい。
posted by 後藤富和 at 23:14| 有明海

2012年06月05日

よみがえれ!有明海・国会通信

本日、国会議員に配布する「よみがえれ!有明海・国会通信」152,153号を大橋法律事務所HPにアップしました。
内容は、先日の長崎県議会における参考人意見陳述です。
http://www.ohashilo.jp/active/ariake.html
posted by 後藤富和 at 10:06| 有明海

2012年06月03日

諫早湾干拓 環境保全型農業ではない

先日の長崎県議会における参考人招致において、農業者の横林和徳さんが意見を述べました。
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●環境保全型農業
新干拓地農業は環境保全型農業と言えません。私は、30数年、農薬や化学肥料を減らした農業、主に果樹栽培に携わってきました。現在栽培するブルーベリー900本は10数年農薬を散布していません。このような体験から切実に感じるのは、今の干拓地の農業は環境保全型農業と呼ぶことはできないということです。「農業の持つ物質循環機能を生かし、生産性との調和などに留意しつつ、土作り等を通じて化学肥料、農薬の利用等による環境負荷の軽減に配慮した持続的な農業」との環境保全型農業の定義(農水省)からも、調整池という富栄養化の固まりのような汚濁水を作りだす、加えて毒性の高いミクロシスチンさえ発生させる調整池に灌漑水を求める干拓地農業は、環境保全型農業という資格がありません。ましてや有機農業は存在しえません。日本有機農漁研究会の結成趣意書には、農業は経済外の面からも考慮すべきこと、人の健康保持や地力推進を図ると同時に自然保護・環境改善の使命感に目覚め取り組むことがうたわれているのです。
●代替水源 
調整池に頼らず、代替水源に切り替えることが干拓地入植者の未来ある農業を切り開くものです。代替水源には本明川や境川の水利権のなくなった水の利用もあります。諫早の下水処理場の年間227万トンの排水の活用も裁判で提案されています。下水処理水の利用について、諫早市や長崎県は、窒素濃度が8PPMだから使えないと言います。大変おかしなことです。農業用水基準の1PPMは水稲を対象としてのものです。水をふんだんに使う稲作で、窒素含有率が1PPM以下となっているのは、窒素過多で倒状しないようにするためです。時々しか水をかけない畑作に県や市が水稲と同じ基準を適用して、処理水は不適格というのは認識不足ではないかと思います。10aに10トンの処理水をかけても窒素は80グラムしか与えたことになりません。普通、野菜1作に窒素20キロ前後が基準ですから、実際の栽培では無視できる量です。
それでも、心配というのなら、施肥設計で、チッソを減らせばよいだけのことです。
●溜池の設置 
川や浄化センターから導水した水をためる溜池として、中央干拓地で売れ残っている宅地敷地や、小江干拓地で入植の資格がなかったTGFのリース契約を解消し、その土地の一部を溜池として活用することで解決できます。中央干拓地で溜池が不足するのであれば、今の中央干拓地の借受人がTGFのリース地と交換して、その跡地を溜池にすることも可能です。
●塩水遡上 
長崎県と諫早市は昭和61年5月に起こった森山干拓地のハウスメロンで塩分遡上の被害が起こったとして開門反対の理由にしています。周年ビニール被膜で3年目に起こっています。おそらく塩分遡上対策としての水のかけ流しもしなかった条件下だと思います。他方、県が2006年8月に発行した諫干だより19号では、干拓地で16年秋作から試験栽培で、周年被覆下丸2年4作を経過しても塩害らしき症状はないと記述しています。県は自分に都合のよい情報のみを強調し、塩分遡上の危険を主張しています。過去のメロン被害で、あたかも干拓地一般に塩分遡上が予想されるかのように論ずることは事実を究明する態度から外れています。
 昨年、熊本八代の昭和干拓地のトマトハウス栽培をみました。そこは海岸の堤防のすぐ傍です。球磨川から取水された水が用水路を流れ、合わせて堤防とハウスの間が淡水でみたされた潮遊池がありました。この灌漑水と潮遊水が塩分の遡上を防ぐ役割をしていました。中央干拓地の内部堤防を補強すると同時に干拓地の周囲に潮遊池を設置し淡水を貯めるようにすれば塩分遡上は防げます。しかも、この淡水は背後地干拓地の水源にもなります。
●防風林の植栽 
防風林の植栽をすすめます。強風を防ぐために道に沿った防風林をきめ細かく設置することが大切です。北海道の広い畑作地帯では、今の新干拓地の様に畑の端から端まで防風林がない畑は見たことがありません。防風林をきめ細かに設置すれば路地の果菜類も栽培可能となるでしょう。
●願いは農漁共存、話し合いの場の設置を 
最後に、農業と漁業の共存、それと防災対策も図り、安心・安全の地域づくりが求められています。自然の干潟が復活すると人と自然のふれあいの場として、観光地としても押し出せる。今、干拓問題で地域住民同士が反目しあうのは不幸です。
大切なことは地域の農民、漁民、市民、研究者、行政がお互い腰を低くして討論することだと思います。謙虚な話しあいの中で事実の共有を計り、一致点を見出す。そういう場の設置に県議の皆さんが力を尽くしていいただくことを心から願っています。
posted by 後藤富和 at 16:01| 有明海

2012年06月02日

苦渋の選択・長崎県漁民の訴え(長崎県議会)

5月29日に長崎県議会に私を含む5名の参考人が招致され、諫早湾干拓潮受堤防排水門の開放の必要性を訴えました。
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参考人のひとり、長崎県雲仙市の瑞穂漁協組合長の石田徳春さんの訴えを引用します。
 
私達漁業者は、豊富な漁業環境に恵まれた諫早湾が生活の場でありました。このため干拓事業には反対し続けてきました。諫早市民、諫早湾沿岸地域の住民の生命財産を災害から守るという防災干拓事業の大義を示され、海が残り漁業も今まで通りできます。干拓事業の漁場に与える影響は重大なものとはならない。水揚げ高は20%程度の減少にとどまる。漁業経営の継続は可能である。との県の説明を受け、県を信じ、海が残り漁業も今まで通りできるのであればと、苦渋の選択を余儀なくされ、諫早湾干拓事業に同意しました。当時、ここまで漁業不振に陥ると想像できなかったことが悔やまれてなりません。
 諫早湾干拓事業を推進した国、長崎県は干拓事業による有明海との因果関係を否定していますが、堤防建設にあたり、タイラギ漁場より257万トンの砂が採掘され、今も漁場には巨大な穴がいくつもあいたままで、そこにはヘドロが堆積し20年余りが経過した現在でもタイラギラギの生息が確認できません。一番水揚げが多かったタイラギ漁は、平成5年から操業停止となり19年間の連続休業となっています。
 開門調査は、農水省が設置したノリ第三者委員会が2001年12月に、有明海異変の原因は干拓事業にあると想定される、科学的に明らかにするためには開門調査が有効であると提言して以来、有明海をめぐる主要な争点になっていました。
 以後、漁民は開門調査を求め、因果関係を明らかにされたくない国、県はこれを拒み続けてきました。
 漁業被害を軽減すると共に、有明海の本格的な再生に向けて確実な一歩を踏み出すものとして、福岡高裁の判決は、苦しみ続ける漁民にようやく届いた希望の光でした。しかし、判決が確定したにもかかわらず、農水省は真摯に履行しようとはしません。長崎県は上告しなかった国を激しく非難し開門阻止の運動を展開しています。
調整池の汚染排水による漁業被害は漁民にとって深刻な問題となっています。私達瑞穂漁協は、平成9年の堤防締め切り以後、国、県の方針に従い、いつかは必ず良くなることを願い、12年間じっと耐え、諫早湾の漁場再生を願ってきましたが、その願いは夢と消え去りました。これだけ漁民が苦しんでいるのに、干拓事業による影響は一切ないと否定し、国、県は、開門すると漁業被害が出ると言いながら、被害が出るという汚染水を今も排出し続けています。道理に合わないではありませんか。平成23年度の調整池からの排水は214回。1.7日に1回の割合で排水されています。排水量は5億2484万トンです。しかも調整池の水位をマイナス1メートルに管理しているため、諫早湾の水位が引き潮で調整池よりも低くならないと排水ができないのです。干満の差が激しい有明海で、引き潮で低くなった湾内に調整池の汚染水が排出されるのですから魚介類に与える影響は計り知れません。
 堤防締め切り前の平成8年、120トンあったアサリの水揚げが、堤防締め切りの平成9年度には61トンに減少、翌10年度は45トンと減少し続け、平成19年度以降の5年間は毎年8トン前後で推移しています。105名いた組合員も今では66名に減少しています。もう漁民は待てないのです。私達は生活のために1日も早い開門調査を求めます。
 平成23年2月、瑞穂漁協は全員協議会において全会一致で開門賛成の決議をしました。水質改善の見通しも立たない調整池の排水に見切りをつけ、有明海再生のため、漁民の生活を守るため大きく舵をきったのです。
posted by 後藤富和 at 10:58| 有明海

2012年05月30日

長崎県議会で参考人として発言

昨日、長崎県議会に参考人として招致され、意見を述べました。
参考人D小.jpg
これまで一貫して諫早湾干拓を推進してきた長崎県議会が、開門を求める私たちからも話しを聞く、大きな一歩となりました。

私の発言は以下の通りです。

弁護士の後藤と申します。
私からは韓国の順天(スンチョン)湾について報告をいたします。

まず最初に、なぜ順天湾について報告するかですが、農業と漁業は本来対立するものではなく両立するものです。また、環境を守ることと経済活動も対立するものではありません。環境を保全することで経済も発展し地域振興にも資する。環境保全と経済の発展を両立させているのが韓国の順天湾です。
私たちは、2008年と2010年の2回にわたり順天湾を訪問し、そのことを確信しました。
また、2010年には海洋学に関する4学会の総会が諫早市で開催され、その基調講演として順天市の担当者が講演を行いました。学会は長崎県知事や諫早市長に招待状を送りましたが、残念ながら知事も市長も行政関係者もどなたもご来場いただけませんでした。貴重な機会でしたので非常に残念でした。
それでは、順天湾の報告をいたします。

第1 順天(スンチョン)市の概要
 1 位置 朝鮮半島南海岸(大韓民国全羅南道東南部の市)。今、万博が行われている麗水(ヨス)市の隣です。
 2 人口 274,195人(諫早市139,627人)
 3 面積 907.21 km2(諫早市321.26km2)
 4 交通
   釜山から高速鉄道で2時間30分。およそ200km。
   麗水空港から自動車で20分

第2 順天(スンチョン)湾干潟について
 1 順天湾干潟は、麗水半島と高興半島に囲まれた25.7㎢の干潟(諫早干拓潮受堤防の内側の干潟の面積約35km2)。その風景はかつての諫早湾とそっくりです。
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秋にはシチメンソウの紅葉に覆われ、干潟にはムツゴロウが跳ねる。その様子は諫早湾に近似しています。

2 国際的評価
順天湾ではかつて干拓が行われていました。しかし、21世紀に入り順天市は、干拓をやめ干潟を保全することにしました。
その取り組みは国際的に高く評価されています。
2006年 ラムサール条約登録
2008年 国家指定名勝地に指定
2010年 国連住みやすい都市銀賞
同年、韓国の環境省から第1回水環境大賞を与えられました。ちなみにこの時、外国部門の大賞は有明弁護団に与えられました。
2013年 国際庭園博覧会開催予定

3 順天湾自然生態公園
  順天干潟に面した順天湾自然生態公園には、生態展示館(エコセンター)や散策道、展望台、遊覧船等の設備を完備し、ソウルや釜山、外国からの観光客が野鳥観察や干潟散策を楽しんでいます。
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諫早市でいうところの干拓の里のような施設ですが、その規模や来客者数は全く異なります。想像してください、あの干拓の里に1日1万人もの来館者があるということです。

4 順天湾の訪問者数(年間)
順天湾で干拓が行われていた頃、順天湾を訪れる人は年間1万人程度でした。
それが干拓をやめてから10万人(2002年)→300万人(2010年)と増え続けています。現在は年間300万人以上となっており、今年は隣の麗水市で万博が開かれていることもあり、順天湾の訪問者数は400万人を超えるのではないかと言われています。
私たちが順天湾を訪問した時の韓国の新聞に順天湾の記事がありましたので引用します。
中央日報(韓国)」(2008年11月4日)記事抜粋
「全羅南道順天市順天湾がエコツアー(生態観光)地として注目されている。11月1日の土曜日(約13万5000人)と11月2日の日曜日(約18万人)の2日間にわたり、延べ31万5000人余りが訪れた。出入口(7カ所)の車両と人数を調査した値だ。(中略)順天湾は葦祭りが開幕された10月28日から3日間にわたり、訪問客が計60万人にものぼった。(中略)12月末までに2万5000人にのぼる日本人訪問客の予約も受けた状態だという。(中略)周辺の店は大きな利益を得ている。ウナギの蒲焼きを売っている店主のチョ・スンイムさんは『一度に120人を受け入れることができるが、お客さんが押したため、断ったこともあった』と話している。 順天湾の入口には10カ所、イベント場では13カ所の飲食店が営業している。ペンションは夏から予約の問い合わせが絶えない。このため、週末や休日には空室がないか都心のモーテルまで調べ部屋を確保している。蘆官圭順天市長は『中央日報が順天湾について集中的に報じた後、韓国以外に外国からも問い合わせが相次ぎ多くの観光客が訪れている』とし『今後も環境に優しい概念を優先的に適用し、生態をできる限り保全して世界的な観光資源に発展させていきたい』と話している。」

5 ツーリズム
ソウルや釜山から離れた距離にあるため、順天湾干潟を訪れる年間300万人以上の観光客の多くは、順天市内で食事し同市内で宿泊しています。順天湾特産であるムツゴロウ鍋の店には外国人を含む多くの観光客が押し寄せ予約が取りにくい状態になっています。また、市内のホテルだけでは宿泊客を受け入れることができず、農家や漁村などに観光客を宿泊させる農村(漁村)民泊(グリーンツーリズム)も盛んに行われており、都会や外国からの観光客が順天の伝統的な生活を楽しんでいます。
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 6 環境と経済の共生
 (1)ゾーニング、湿地復元、有機農業推進、水質保全など
順天市は、市域を市街地、生態縁辺部、推移地域、緩衝地域、環境保全地域など5つに区分けし干潟の生態を保全しています。干潟を中心とする環境保全地域では一切の開発が禁止されています。
かつて干拓によって農耕地になった部分を湿地に復元する事業も行い、渡り鳥の保護のために300本の電柱を撤去し地中化する事業も行いました。
野鳥の生態を考慮し、順天湾周辺では農家と協定を結び有機農業を行っています。有機農業の米はすべて市が買い取っています。
かつてはスンチョン湾干潟に面して郷土料理を出す飲食店6軒がありましたが水質保全のために移転してもらいました。ところが、その結果、これらの飲食店には従来以上の観光客が押し寄せるようになり、店を何倍にも拡張しなければ客を収容できないほどの盛況となっています。
私は、順天湾を訪問した際、この立ち退きにあった飲食店のことが気になりました。というのも立ち退きにあった店はあたかも掘っ立て小屋のような小さな店だったからです。そこで、私は順天市の担当者に連れて行ってもらった郷土料理を出す大きな料亭でムツゴロウ鍋を食べている際、立ち退きにあった店のことを訪ねました。すると、その担当者は笑いながら、僕らが食事をしているこの料亭がその店なんですよと説明してくれました。もとの店の何倍もの規模になっており、大型バスが何台も横付けし、店の前には行列ができ、外国人客も多く、大繁盛しているこの店がその店だったのです。
干潟周辺に来る自動車も飽和状態となっており環境への影響が懸念されています。そこで、干潟周辺部の自動車乗り入れを禁止する予定で、それに対応して、2013年の国際庭園博覧会開催に合わせて、KTX(新幹線)と市街地と干潟を結ぶ新交通網PRTを開通させるそうです。
 (2)雇用の創出など
観光船の無理な運行で湿地が荒れるのを防ぐため市が遊覧船を出しており雇用の確保にもつながっています。また、芦の刈り入れなどで700人を雇っています。
さらに、飲食業、宿泊業、ガソリンスタンド、観光業、民泊など様々な分野で雇用を創出しています。日本の大手旅行代理店も順天湾ツアーを大々的に宣伝し、多数の日本人が訪れています。特に福岡では大手旅行会社が新聞広告で大々的に順天湾ツアーを企画しています。
 (3)経済効果
 順天湾の保全のために6年間で520億ウォン(日本円で36〜42億円)の費用をかけています。年間平均6-7億円といったところです。
これに対して、順天湾の保全によって年間1000億ウォン(日本円で7〜80億円)の経済効果が生まれています。
年6-7億円の費用をかけて7-80億円の効果をあげている。つまり費用対効果でいうとおよそ10倍の効果をあげているということです。
 (4)環境回復
これらの取り組みの結果、1996年に70羽だったナベヅルが2010年には452羽も越冬するようになりました。ラムサール条約に登録されるとともに、韓国政府から第1回水環境大賞を与えられ、国連環境計画で住みやすい都市に選ばれました。さらに、2013年には国際庭園博覧会(大阪花博に相当)が開催されます。
ラムサール条約に登録され、湿地の賢明な利用(ワイズユース)によって環境保全と経済活動を両立させ、地域振興につなげるというのは今や世界的潮流です。例えば、釧路湿原がそうです。九州では大分県九重町のくじゅうがそうでしょう。くじゅうタデ原湿原のラムサール登録と大吊り橋で九重町には多くの観光客が訪れています。
また、農村民泊(グリーンツーリズム)の観点では大分県の安心院町が盛んです。多くの修学旅行生を受け入れています。
農泊や漁泊で修学旅行生や都会や外国の観光客を受け入れ、そしてそれが観光教育にもなる。私は諫早には、その潜在的な能力があると感じています。
今、国際会議において「イサハヤ」という言葉は、公共事業による環境破壊を指す代名詞として使用されています。例えば、私も参加した国際会議において、アフリカの代表者やアメリカの代表者が「わが国のイサハヤ」と述べていました。
今は「イサハヤ」というのは悪い言葉として使われていますが、水門開放によって諫早湾が再生し有明海がよみがえるならば、「イサハヤ」は、環境を再生させた代名詞となることでしょう。
私はそうなるものと信じています。
posted by 後藤富和 at 09:15| 有明海

2012年05月15日

よみがえれ!有明海・国会通信

ほぼ2週に1度のペースで上京し、「よみがえれ!有明海・国会通信」を配布しています。
今朝は最新号150、151号を配布しました。
バックナンバーも含めて全号、大橋法律事務所のHPでご覧いただけます。
http://www.ohashilo.jp/active/ariake.html
この国会通信は、農水省職員に対して1000-1200部、国会議員には150-750部を配布しています。
農水省前での45分の宣伝でおよそ1000部がなくなります。受け取りが良いでしょう。最初はあまり受け取ってもらえませんでしたが、今では4人に3人位が受け取るようになりました。
posted by 後藤富和 at 10:52| 有明海