九州二胡演奏祭(5/6アクロス福岡シンフォニーホール)まであと12日となりました。
熊本日日新聞に連載された「春風を奏でるように〜劉福君物語〜」の6回目をご紹介します。
(6)胡弓一筋、海外演奏もしたい
「とにかく辛抱です」
劉さんは胡弓の生徒さんにまずそう言い渡す。姿勢を正し、右手に弓を持ち、二本の弦の間をただただ左右に動かす。これが難しい。
ちゃんと弓が動き出したところで「春の小川」から始める」3(ミ)5(ソ)6(ラ)5(ソ)・・。胡弓の楽譜は五線譜でなく、数字で表される。ここまでくると練習が楽しくなる。
熊本市新町のマンションに劉さんの自宅と「胡弓教室」はある。そのマンションは義父の平田幸二(56)さんの経営だ。教室には七十八才のお年寄りから十三歳の中学生まで通ってくる。長崎市にも教室があり、月に二度、高速道路を愛車を飛ばしてでかける。来月からは大分市でも教室を開く。
「胡弓は東洋のバイオリンです」というのが劉さんの考えだ。「いや、東洋人にとってはもっと感情豊かに表現できる」と言う。その音色は人間の声に近い。「だから歌うように奏でるのです」。「赤とんぼ」「五木の子守唄」「夏の思い出」「ちんちん千鳥」「出船」「月の砂漠」・・。次々と劉さんは弾いてみせる。かぐや姫の「神田川」、美空ひばりの「悲しい酒」、「川の流れのように」。頭の中に楽譜が詰まっている。「クラシックが演歌より高級という考えはとりたくない」。ピアノや日本の琴、ギターなどとも合奏する。吉林省民族楽団の先輩で、佐賀県多久市に在住する江舟さん(琴)、趙勇さん(楊琴)と組むこともある。
中国の音楽事情もずいぶん変わってきている。西洋音楽が台頭し、若者たちもロックなどを好むようになってきた。電子楽器も普及しており、伝統的な楽器は押され気味だ。「百花繚乱です。でも国家公務員扱いだった民族楽団の団員たちも自立を求められている。日本にやってきたいともらす仲間は多い」。
結婚して、子供が出来て「劉さん、明るくなったね」と皆から言われるという。さてこれから。「道は一筋。胡弓の道です。いろんなことをやりたい。コンサートも自分で企画したい。海外演奏もしたい。その前にもっともっと胡弓を知ってもらいたい」。小学校や老人ホーム等から頼まれると、「ボランティア精神」で出掛ける。日本の童謡を奏でると、お年寄りは涙を流す。子供たちも静かに聞き入る。父母たちは感激してしまう。「日本のメロディの美しさを胡弓の演奏で再発見してくれるんです」。
http://www.liu-fk.com/profile.html
日本中国友好協会福岡県連合会 創立60周年記念
九州二胡演奏祭
劉福君二胡教室 定期演奏会
〜みんなで奏でる二胡のハーモニー〜
http://ncf.way-nifty.com/niko/
■日時:2014年5月6日(火・休)
開場 13:00 / 開演 13:30
■会場:アクロス福岡 シンフォニーホール
福岡市中央区天神1-1-1 TEL 092-725-9113
■入場料(全席自由): 一般 2,000円 学生・帰国者 1,000円
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■主な演奏曲目 ※都合により曲目を変更する場合がございます。
胡琴際序曲、島の風、江南春色、リベルタンゴ、涙そうそう、
陽関三叠、紅梅随想曲 他
■出演: 龔林(指揮者) 王永徳(二胡) 武楽群(二胡)
沈兵(揚琴) 海童(三線) 劉福君(二胡)
■主催:日中友好協会福岡県連合会 / 劉福君二胡教室
■後援:中華人民共和国駐福岡総領事館、福岡県、福岡県教育委員会、福岡市、福岡市教育委員会、(公財)福岡市文化芸術振興財団、日本二胡振興会、福岡文化連盟、渇ヘ合楽器製作所、福岡日中文化センター
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