九州二胡演奏祭(5/6アクロス福岡シンフォニーホール)まであと14日となりました。
熊本日日新聞に連載された「春風を奏でるように〜劉福君物語〜」の5回目をご紹介します。
(5)いろんな人に支えられ・・
劉さんは料理が得意だ。台所に立つのが少しも苦痛ではない。「今日は私が当番ね」と言って、夕食を作る。それが実に手際がいい。あっという間に、料理がテーブルに並ぶ。テレビの「料理の鉄人」のファンだ。スーパーにも買い出しにいく。「日本の男性はそこまでやってくれない。いい人を見つけた」と妻の智子さんはうふふと笑う。「お惣菜を作らせたら、私はプロ」と劉さんは威張って見せる。
熊本大学教育学部音楽科に留学して来て、最初にアルバイトをしたのは大学の近くのギョウザ屋さんだった。そこに四ヶ月ほど働き、岩田屋八階にある中華園に移った。「ご主人がやさしい人で、『音楽家なら、手が荒れてはいけない』と皿洗いをさせてくれなかった」。交通センター地階に中華園がお惣菜の店を出し、そこでフライパンを握るようになった。
私費留学だ。授業料から生活費まで全部、自分が稼がねばならなかった。身元引受人の福岡市在住の胡弓の大家、趙国良先生に「お金はあるの」と聞かれ「はい」とミエを張ったが、無一文だった。すぐにバレてしまい、趙先生の義弟李健さん(母親が日本人残留孤児)がお金をこしらえてくれ、趙先生が布団を持たせた。趙先生は、吉林省民族楽団の大先輩である。「まったく日本語が話せない。言葉には苦労しました。でも、私を引き受けてくれた熊大の渡辺学、吉永誠吾先生のほうがもっと困惑されただろう、と今になって思います」いろんな世話になってきた。
趙先生の紹介で琴演奏家の井上通代さんには部屋探しから付き合ってもらった。ギョウザ屋さんにアルバイトの話をつけてくれたのも彼女だ。留学期間が終わり、上通りのビルの中にあった「オフィスさらら」に一年間勤めた。「中国大好きの人々が集まってくる店」で、経営者の末藤朋子さんはリサイタル等も企画してくれた。いま、末藤さんは上海に店を開いている。初めてリサイタルを開き、びっくりした。アルバイト先のお惣菜屋さんのまわりの店の主人やパートの人たちが花束を持って大挙して来てくれていた。最初のアルバイト先のギョウザ屋の奥さんもにこにこ笑いながら、近づいてきて「おめでとう」と言ってくれた。
ところで劉さんが好きなもう一つの番組は大相撲だ。貴乃花の大ファン。「相手を押し出すときにも乱暴にはしない。けがをしないよう手で支えたりする。そのやさしさが好き」
http://www.liu-fk.com/profile.html
日本中国友好協会福岡県連合会 創立60周年記念
九州二胡演奏祭
劉福君二胡教室 定期演奏会
〜みんなで奏でる二胡のハーモニー〜
http://ncf.way-nifty.com/niko/
■日時:2014年5月6日(火・休)
開場 13:00 / 開演 13:30
■会場:アクロス福岡 シンフォニーホール
福岡市中央区天神1-1-1 TEL 092-725-9113
■入場料(全席自由): 一般 2,000円 学生・帰国者 1,000円
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■主な演奏曲目 ※都合により曲目を変更する場合がございます。
胡琴際序曲、島の風、江南春色、リベルタンゴ、涙そうそう、
陽関三叠、紅梅随想曲 他
■出演: 龔林(指揮者) 王永徳(二胡) 武楽群(二胡)
沈兵(揚琴) 海童(三線) 劉福君(二胡)
■主催:日中友好協会福岡県連合会 / 劉福君二胡教室
■後援:中華人民共和国駐福岡総領事館、福岡県、福岡県教育委員会、福岡市、福岡市教育委員会、(公財)福岡市文化芸術振興財団、日本二胡振興会、福岡文化連盟、渇ヘ合楽器製作所、福岡日中文化センター
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