2013年10月29日

よみがえれ!有明海、農水省交渉

本日、長崎市において、よみがえれ!有明訴訟原告団弁護団と農水省農村振興局、九州農政局とで諫早湾干拓事業潮受堤防排水門の開門について意見交換を行いました。
国は3年前に福岡高裁から排水門の開放を命じられていますが、その履行期限が今年12月20日に迫っています。3年間の準備期間があったにも関わらず国は未だに開門にむけた準備工事に着手できていません。
このような状況下での緊迫した意見交換です。

農水省:12月20日の開門は可能。11月12日の仮処分後でも12月20日の期限は遵守できる。
弁護団:開門のデッドラインはいつか。
農水省:現時点ではデッドラインは想定していない。12月20日の時点ですべての工事を終えるのは難しいが仮設工事などで対応できる。
弁護団:予定していた工事をすべて終えることはできないが、12月20日の開門は可能ということか。
農水省:はい。そういうことです。
弁護団:昨日の工事着工の対応(反対派の抗議にあい早々に退散)は茶番劇ではないか。これまで2回の反省はいかされていない。何らかの展望があったのか。
農水省:明確な見通しがあったわけではない。
弁護団:威力業務妨害ではないか。しかも、公然と謀議がなされている。その人たちに対して日時も場所も予め教えて、案の定、威力業務妨害にあう。この状況で4回目の工事着工をやっても同じ。
農水省:話し合いの場を持たせていただけないかと反対派にお願いしている。
弁護団:その話し合いはできているのか。
農水省:残念ながらできていない。今のところは暗礁に乗り上げている。
弁護団:威力業務妨害、公務執行妨害が行われているという認識はあるか。
農水省:判例などをみると、妨害の回数などで難しいのではないかと。
弁護団:それが農水省の公式見解ならば、他の事件で私たちがやった時に警察を呼んだら許さない。警察を使えと言っているわけではない。警察を使わないのが正しいと思っている。ただし、彼らの行為が犯罪行為であるという前提でものを言うべきではないか。国有地であるとの看板が壊されたと聞いたが。
農水省:撤去されていた。
弁護団:長崎県の職員が撤去したと聞いたが確認していないのか。
農水省:確認していない。
弁護団:いつ、誰が撤去したのか確認すべきではないか。アリバイ工作で看板設置したのか。きちんと確認して我々に報告せよ。看板撤去は犯罪ではないのか。処罰しろと言っているわけではない。ただ、彼らの行為が犯罪行為であるという前提で彼らと対応すべきだ。いい加減にことを済まそうと思っちゃいけない。舐められているじゃないか。国の代理人が福岡高裁で和解に前向きな姿勢をしたことを高く評価している。ところが、農水省は全くやる気がない。口先だけで間に合わせますと言ったって、3度も同じことをされて、彼らの態度が犯罪行為であるかの検討すらできていない。
農水省:事前に長崎県から看板撤去するとの連絡があった。
弁護団:馴れ合いじゃないか。何のために国有地であるとの掲示をしたのか。
農水省:勝手に立ち入ってもらいたくないから。
弁護団:それなのに、事前に撤去の申し出に対して了承したのか。
農水省:了承も黙認もしていない。問題があるからダメですよとは言った。
弁護団:長崎県が撤去するというんだったら、強く反対して、撤去されないように現地を監視すべきではないか。国有地に堂々と「侵入」して、その中に諫早市議会の旗まで立っている。中には県議会議員もいた。
農水省:山田県議がいたことは確認した。
弁護団:そのことに抗議はしていないのか。
農水省:していない。
弁護団:議論の場に出てこずに実力行使だけをする。それをあなた方は黙って見ている。それはおかしいじゃないか。対策工事がなされなければ、開門を差し止める仮処分決定がでるだろう。ただ、だからといって国の開門義務は免れない。この点は、江藤副大臣も認めている。
農水省:普段は出てこない人達がああいう場には出てきてくれる。
弁護団:説明するのは結構だが、その時に、反対派がやっていることは犯罪行為であると厳しくしてきすべき。県議会や市議会が旗を立ててまで違法行為をやっている。旗を振っている県知事以下公務員に対して抗議すべきではないか。
農水省:長崎県知事自身が開門反対の旗を振っているかどうかは議論がある。
弁護団:長崎県知事は堂々と言っているじゃないか。開門は応じない、開門ありきでは話し合いに応じないと公然と言って、副大臣にすら会わないと言っているじゃないか。
農水省:だからお願いしているんです。
弁護団:平場でやったって相手に言いたいことを言われるだけ。アンパイアがいる法廷でやってはどうか。そして県知事にはあなたがやっていることは公務員として許されないことであるとはっきりと告げるべき。法を守らない無法者だとはっきりと言うべき。むこうのご機嫌取りばかりしたって話し合いにならない。立場をきちんとした上で誠実に話し合うこと。正論はきちんと言わないと話し合いにならない。
農水省:工事を妨害することが犯罪になるということは言っていかなければならないと思う。
弁護団:県議会議員や市議会が堂々と違法行為をやっている。それを黙認していたらそこに参加している人達は自分達がやっていることは市や県の公認だと誤解してしまう。
市民:3回とも現場で農水省の対応を見てきた。中央揚水機場の中を開門反対派の人達が自由に出入りし、そこで開門反対のノボリの準備などをしている。立入禁止と言いながら彼らに活動の場を提供しているじゃないか。また、あなた方は開門反対派に「同じ立場です」とか「お気持ちはわかります」とか「ご主張はごもっともです」などと言っている。こんな態度だったら、説得できるわけない。あなた方がこのような態度でいるのは福岡高裁判決を本心では受け入れていないから。福岡高裁判決は間違っていると思っているが、判決で言われたから仕方なく開ける。だから5年後は閉めるなどとあなた方は言う。私たちの主張は間違っていましたと、農水省がきちんと態度を改めるしかない。でも、あなた方はそれをやらない。また、強制もできない。私達も強制は望んでいない。あなた方ができないのなら、裁判所に頼ってはどうか。前回の福岡高裁でやっと和解協議に前向きな姿勢を示したが、その道を進むべき。反対派に対して強く協議への参加を求めるべき。もう一つの手としては、農水省がお手上げ宣言をし、安倍総理に委ねる。確定判決を履行しないということは絶対に許さない。
市民:昨日見ていたが、山田県議、諫早市議会議長が国有地に立ち入って反対していた。農水省職員の言葉を彼らはまったく聞く耳を持たない。
市民:昨日現場で見ていたが、工事着手と言いながら業者を連れていなかったではないか。一体どういった工事を行う予定だったのか。海水淡水化の稀釈、民有地の工事について質問。
農水省:最初は測量を行うので、今回も測量をしようと準備した。海水淡水化の排水は諫早湾の塩分濃度と同じ程度にする。白浜の民有地については所有者の理解が得られていないので、今は国有地のみで工事を行おうとしている。
弁護団:公務員の妨害行動に対しては毅然と抗議せよ。違法な行動に対しきちんと評価、批判して、履行期限までに開門すると宣言する。開門反対派に協議参加を強く呼びかける。全戸配布でもいい、新聞広告でも記者会見でもいい。安倍首相の名前で声明を出す。
農水省:検討する。
弁護団:県の職員が誰の指示でやったのか調べよ。
市民:干拓地のすぐそばで育った。開門反対派の人達は開門したら堤防が壊れるとか干拓地が潰れるなどというがそんなことあるわけない。そんな、いろはの「い」も分かっていない。開門したら堤防が壊れるとかあるわけないですね。
農水省:はい。
市民:地元の理解というが、地元の人がみんな開門反対というわけじゃないん。地元の人達は、農業も漁業も両方うまく行くことを心から願っている。地元というのは県知事でもなく開門反対の旗を振っている人達でもなく、現場で農業、漁業をやっている人達。彼らは声をあげれずにいる。
弁護団:看板を抜いたことの調査の結果は11/7前に連絡をしなさい。
農水省:努力します。
posted by 後藤富和 at 14:19| 有明海