先日最終回を迎えたドラマ「運命の人」では沖縄返還をめぐる日米の密約を報道した新聞記者の人生が国家権力によって踏みにじられた実際の事件(毎日新聞西山記者事件)がベースになっています。
今、政治の場では、国が国民に知らせたくない秘密を国民に公開しなくなる秘密保全法が審議されています。
秘密保全法では、特別秘密に指定された情報は国民に公開されなくなりますし、特別秘密を漏らした者は刑事罰が課されます。
この特別秘密とは、国の安全、外交の他に公共の安全と秩序維持も含まれます。
つまり、原発事故に関する情報もこの特別秘密に含まれるということです。
例えば、この法律が成立すると、玄海原発で事故が起きても、国や九電は事故原因や漏れた放射性物質の量などの情報を国民に公開せずに済み、それをマスコミが報道したり、個人がブログやツイッターなどでこれら原発事故情報を流すと10年以下の懲役に処せられます。処罰されたくないので、マスコミや国民は情報を発することに萎縮してしまいます。
かなりヤバイ匂いを感じます。
そもそも国や権力者が「国益」とか「公益」とか「公共の安全」「秩序」とか言い出した時は、良からぬことを企んでいると考えて間違いないでしょう。
この秘密保全法はかなり危険です。
詳しくは弁護士会のHPをご覧下さい。
日弁連の会長声明
http://www.nichibenren.or.jp/activity/document/statement/year/2012/120111.html
福岡県弁護士会の会長声明
http://www.fben.jp/statement/dl_data/2011/0312.pdf
2012年03月24日
秘密保全法(案)が危ない
posted by 後藤富和 at 00:26| 日記