2011年12月06日

施設見学「レストランゆずのき」

小学校PTAで、社会福祉法人柚の木福祉会が運営するレストラン「ゆずのき」(福岡市西区姪浜)に見学に行きました。
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http://www.yuzunoki.or.jp/rest1index.html

この法人(志免町)自体は設立30年で県下で一番古い施設施設で、障がい者の福祉就労事業の一環として、障がい者が働ける施設として平成17年9月に開業しました。
6年間、30万人が利用。

なぜレストランなのか。レストランには様々な業務(調理、接客、清掃、喫茶、車両窓拭きなど)があり障がい者のスキルアップにつながる、また、人に触れ合うことで精神面での自信、成長につながる。
現在36名の障がい者が働いている。その大半が知的障がい。
最低賃金(695円)を給料として支払っている(就労継続支援A型)。ここが他の施設と違うところ。B型の施設は工賃制で、最低賃金保障とはなっていない。
週休2日。1日4時間勤務。
きちんと労働契約を結び、有給休暇もある。
月6万5000円くらいの給与。障害年金と合わせると12-3万円の収入となる。
ハローワークを通して求人。国からの助成金が出るためハローワークを利用するようにしている。
採用は面接後、実習を経て採用となる。
ここで技術や知識を高めて社会に出て欲しい。実際に、ここの出身者でユニクロに就職した者もいる。ただ、現実は他企業に出ても業績悪化で障がい者からリストラされたりして厳しい。保護者の気持ちとしては、ずっとここに置いておいて欲しいというもの。
複数の作業を同時にやることは苦手だが、時間をかければ一つのことを極めて行くことは得意。
ホール係りの徳永さん(男性)は自信を持って接客している。彼はバスケの国体選手として山口国体で3位。現在は近くの小学校でミニバスケの指導員もしている。
調理担当の平野さん(女性)は、一人でオムライスを調理しており、今やメニューに平野さんの名前が冠されるまでになった。
あえて段差を残したのは、ベビーカーや足が不自由な方が来所された際に、彼らを手助けすることを従業員に教えたいため。
経営的には赤字。総勢56名の従業員の人件費だけでも大変。現在、開店前に弁当事業を始めた。弁当20食以上であれば配達もするのでご活用下さい。それでも厳しい。平日夜は予約制にした。
土地は無償(福岡市)。
一人雇用する毎に国からの助成はあるが厳しい。
キャッチフレーズは「食べるボランティア」
施設長としては、苦労は感じないけど、頻繁に声かけするなどの工夫、朝と帰りに褒めることをしている。

お話をうかがった後、美味しいランチを楽しみました。
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posted by 後藤富和 at 12:50| 日記