2014年10月25日

志葉玲が見たガザ

「志葉玲が見たガザ〜フリージャーナリストが語る戦場のリアル」(筑豊のマナビヤ主催)に参加しています。
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ガザ地区はパレスチナ自治区の内、ヨルダン川西岸地区と隔絶した周囲を封鎖された飛び地。
福岡市と同じ程度の面積に180万人が暮らしている。彼らには逃げ場がない。
戦争中でもやってはいけないことがある。
イスラエル軍の行為はジュネーブ条約に違反している。
ガザでは、工場や病院など住民の生活に直結した施設が集中的に攻撃された。住民を苦しめるため。
文民に対する攻撃の禁止、無差別攻撃の禁止
攻撃を受けた8割が民間人、死者の4分の1が子ども。
生活する場に肉片や人骨が散乱している。
戦争の現実を知ってもらうためには、現地で起こっている子どもの体がバラバラになっている日常を見てもらいたいが、日本のメディアは伝えず、政治家がしたり顔で戦争を語る。
表情を失った子ども達。親や兄弟が殺されるのを見てしまい、心に傷を負っている。
イスラエル兵が赤ちゃんやを踏みつけながら子ども達を銃で撃っている絵を描いた子ども。想像ではなく実際に自分の目で見た光景。
残酷な写真を見たくないという人は、残酷なことがなくなるための努力をすべき。
この子達はFacebookやインターネットで子ども達が死んでいる光景を見ているのではなく、自分の目で自分の知った人が死んでいくのを見ている。
国連の施設に逃げ込んだ子ども達をも攻撃する。絶対に許されないこと。両足を失って虚ろな目の少女。
へその緒が付いたまま頭が割れ脳が飛び出た赤ちゃん。
弔う時間もない。悲しみに集まっていると、その上を無人攻撃機が飛び、攻撃する。
1年で一番ハッピーなイーノの日(断食明け)にお小遣いをもらって喜んでお菓子を買いに行った子ども達を無人攻撃機が攻撃した。生き残った少年「ガザに生まれたというだけで、僕たちはなぜ殺されたりしなければならないのか」。幼い少女の夢の中に毎晩死んだ弟が出てくる。
あからさまに子どもをターゲットに子どもを殺すために攻撃をした。
パレスチナ人にショックを与えるのが目的。

市民の生活に欠かせないインフラをわざわざ破壊する。
ガザ唯一の発電所も破壊された。
畑、果樹園、ビニールハウスも破壊された。
今も封鎖されており復興もされないまま冬を迎える。

なぜガザに行ったのか。
ガザの虐殺は今に始まった事ではない。繰り返される破壊と虐殺。
アメリカが嫌いな国がイスラエルと同じように無差別に市民を虐殺し、国連の施設をも攻撃したらどうなるか。経済制裁だけでは済まないだろう。
イスラエルがやっても何の罰も受けないしペナルティも受けない。
だから繰り返される。
我々が行動を起こさなければ確実にまた起こる。
なぜガザの人達は殺され続けなければならないのか。
ハマスが悪いのか、イスラエルが悪いのか。目の前でこのような戦争犯罪が繰り返されているのに黙って見ている私たちの怠慢さがガザの虐殺を繰り返させている。
今、イスラム国に目が向いているが、その後はまたガザの虐殺が行われる。
もう声を上げなきゃいけない。

安倍首相はあろうことか、このイスラエルに武器を売ろうとしている。
防衛省が支援し三菱など日本の企業の部品を使った戦闘機がガザの子ども達を殺す。それでいいのか。
目の前でお父さんの首が吹っ飛び、お母さんの内臓が飛び出した少女の言葉「どうかイスラエルに武器を売らないでください。その武器が私たちを殺します」
何が平和国家だ。
憲法9条がいかされない、憲法前文の「平和的生存権」。これは殺されない権利だけでなく、殺さない権利もある。この権利を使いましょう。自民党の憲法改正草案では平和的生存権を削除している。
私は現地で取材したことを伝えます。皆さんも自分ができることをやってください。

日本とイスラエルの人達のメンタリティが似ていると感じる。
自分が加害者なのに被害者意識が強い。
ガザから帰国した時、慰安婦問題で朝日新聞バッシングが起きていた。数百ある証言のたった一つの信憑性が薄いといったに過ぎないのに、鬼の首を取ったかのように慰安婦を朝日新聞が捏造したかのように大騒ぎする国民。

被害者意識が強いあまり、攻撃する。
冷静に見てください。
イスラエル側の死者は68人(うち4人が民間人)。対してガザ地区の死者は2104人(うち1462人が民間人)。ガザの52万人が避難生活。
工場などが破壊されガザでは失業が深刻な問題で、人口の8割が国連の支援に依存している。
それでもイスラエルの人達は被害者意識が強い。
ただ、イスラエルの中にもガザ攻撃に反対する市民はいる。日本にも安倍政権の集団的自衛権などに反対する市民運動が起きている。
どの民族であろうと、どの国であろうと、市民は殺されちゃいけない。

中東で取材する時、日本から来たというと歓迎される。
それは、敗戦から立ち直って経済大国となったから尊敬されている。
それが変わったのがイラク戦争を日本が支持した時から。
それでも長年築いてきた日本の平和国家ブランドは強く、私の身を守ってくれた。
安倍政権は、日本の平和ブランドから軍事ブランドに変えた。
安倍政権の集団的自衛権というのが、日本とは関係のない外国に行って戦争を仕掛ける権利ということは皆さんご存知でしょうが、そもそも、国会も通さずに、閣議決定だけでそういうことを決めてしまうこと。民主主義すら否定する安倍首相。それを許す国民には、戦後民主主義を否定するんですか?独裁政権が好きなんですか?と言いたい。
日本は武器を世界に売るのが役割ではなく、そういう動きを押し止めるのが役割ではないか、安倍さん。

武器輸出は経団連の悲願だった。
安倍政権は本当に酷いが、安倍政権が倒れたとしても、次にも現れる。
ごく一部の金持ちや、武器輸出企業、電力会社だけを優遇。金で買える民主主義になっている。
原発も、集団的自衛権も、格差貧困も。市民を大事にする政治じゃないと。

メディアリテラシーの視点。
政府の発表を鵜呑みにしてはいけない。大手マスコミが正しいことを言っているとは限らない。
情報が正しいかどうかを判断する力。本当は学校でも教えなきゃいけないこと。

私たちは何をしたらいいのか。
募金だけでなく、市民が政策を語り、立案して政治に投げかけること。
posted by 後藤富和 at 15:13| 平和