2014年08月14日

川内原発再稼働パブコメ

先程、「九州電力株式会社川内原子力発電所1号炉及び2号炉の発電用原子炉設置変更許可申請書に関する審査書案に対する科学的・技術的意見の募集」について以下のパブコメを提出しました。締め切りは明日(8/15)です。
パブコメは以下のサイトから提出できます。
http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=198252311&Mode=0
みなさん、お忘れなく。

川内原子力発電所の再稼働には反対である。
1 はじめに
今回のパブコメ募集については、川内原発1・2号機の原子炉設置変更許可申請書に関する「審査書案」に対する科学的・技術的見地からの意見に限定しているが、後述するように原発事故が過去に例がない程の公害・環境破壊であり、重大な人権侵害であることからすると、原発の再稼働については科学的技術的な意見だけでなく人道的、倫理的な見地からの意見も求めて広く国民からの意見を募り、政府は国民の声に真摯に耳を傾けるべきである。今回のパブコメ募集は図らずも政府が国民の声を聴く姿勢がないことを露呈したものである。
今回のパブコメ募集が極めて不適切で不誠実なものであることを指摘して、以下に不本意ながら科学的・技術的な見地からの意見を述べる。
2 新規制基準は安全基準ではない
福島第一原子力発電所事故は、原発事故が過去に例がない程の公害・環境破壊であり、重大な人権侵害であることを示した。しかも、事故原因すら判明せず、被害は現在も継続しており、収束のめどすらたっていない。
それにも関わらず政府は原発の再稼働に向けた手続きを急いでいる。
そもそも新規制基準は、それに適合したからといって安全が確保されるものではない。新規制基準では過酷事故を完全に防ぐことができないことを基準を作った原子力規制委員会自体が認めるところである。
3 住民の避難を考えていない
この基準は、川内原発に大規模損壊が起きた場合に、原子炉と周辺住民とを十分離隔することができる場所があるか、避難経路を確保できるかを審査の対象にはしていない。
また、実行的な避難計画は策定されていない。
4 地震の影響を過小評価している
川内原発において基準地震動を620ガルと過小評価している。しかし、この基準地震動の策定にあたって、南海トラフと琉球トラフが連動する超巨大地震については想定されていない。
5 火山活動の影響を過小評価している
川内原発がある九州は、鹿児島地溝に沿って南北に、阿蘇カルデラ、加久藤・小林カルデラ、姶良カルデラ、阿多カルデラ、鬼界カルデラなど大噴火型カルデラがつながって存在している。にもかかわらず、これら一連のカルデラの大噴火について詳細な検討もしないまま「噴火の可能性は十分低い」と結論づけるのは科学的根拠のない楽観的な思考と言わざるを得ない。また、発生頻度が高いVEI(火山爆発指数)6以下の噴火の影響を過小に評価し、噴火を予知でき対応可能とするなど科学的な根拠もなく結論づけている。
これでは「日本では苛酷事故(シビアアクシデント)は起きない」との根拠のない「安全神話」に胡座をかき福島の悲劇を招いたのと同じ道を辿ると言わざるを得ない。
6 テロなど人為的な事故には無防備である
航空機によるテロリズムなど人為的な故意による破壊活動に対してはわが国の原発は無防備である。
7 まとめ
このように、 川内原発1・2号機の原子炉設置変更許可申請書に関する「審査書案」は、科学的・技術的見地から見て欠陥ばかりであり、これに基づいた再稼働は許されるものではない。
【参考】
日本弁護士連合会「川内原子力発電所の適合性審査書案に対する意見書」
http://www.nichibenren.or.jp/activity/document/opinion/year/2014/140806.html
posted by 後藤富和 at 09:09| 環境