九州二胡演奏祭まであと24日となりました。
熊本日日新聞に連載された「春風を奏でるように〜劉福君物語〜」を数回に分けてご紹介します。
(1)魅せられて・・・熊本足場に
胡弓の「胡」とは、古代中国の異民族の呼称だ。
その異民族が奏でていたリュート属の擦弦楽器とでも言おうか。南船北馬という。「北と南では胡弓の響きが違います」と劉さんは話す。例えば、上海では、たゆたう運河の水のような甘く切ない。華北の地では、大地を渡る風のように響く。
劉さんのふるさとは中国東北部の吉林省。かつて満州と呼ばれていたところだ。その面立ちも面長で鼻筋が通り、一重まぶた。体は引き締まっている。「もしかしたら騎馬民族の子孫かもしれない」と笑う。父親の生家は遼東半島の庄河という海の美しい地の小地主であったが、中国共産党軍による統一で炭鉱町の遼源へと流れてきた。劉さんは三人兄弟の末っ子。
熊本大学教育学部の音楽科に留学してきたのは93年9月。その前に吉林省民族楽団の一員として演奏旅行にやって来て、日本に魅せられた。
「飛行機が福岡空港に着陸するために、海から町へと降りてきたとき、それは美しかった。それ以上に聴衆が素晴らしかった。お客さんの反応がびんびんと伝わってくる。こんな経験は中国でもなかった。」
熊本大学教育学部では、バイオリンと音楽史を専攻した。バイオリンの経験はまったくなかった。弓で弦を擦るところは同じ。バイオリンは肩に、胡弓はひざに立てて奏でる。バイオリンの弦は四本だが胡弓は二本。
バイオリンのための曲を劉さんはときどき演奏会で弾いてみせるが、四弦を二弦でやるわけだから超絶技巧を要するらしい。
二年の留学を終えた後も熊本に残った。「熊本を足場に胡弓演奏家として世界を相手にやってみたい」と思ったためだ。一年間のビザの延長が認められ、県内を中心に演奏会活動を始めた。熊本メルパルクで開かれたリサイタルに出かけ、いたく感動した人がいた。平田和子さん(55)。「泣いちゃいましたよ」。和子さんの中にも中国人の血が半分流れている。阿蘇郡高森町での演奏会に和子さんは娘の智子さん(26)を誘った。
それから二年半後。熊本市新町2丁目にあるマンションの日当たりのいい部屋。胡弓の練習をしている劉さんのかたわらで妻の智子さんが生後7ヶ月の長男、翔太君をあやしている。「翔太に小さなときから聴かせてあげたいんです。僕が昔、父親にしてもらったように」
http://www.liu-fk.com/profile.html
日本中国友好協会福岡県連合会 創立60周年記念
九州二胡演奏祭
劉福君二胡教室 定期演奏会
〜みんなで奏でる二胡のハーモニー〜
http://ncf.way-nifty.com/niko/
■日時:2014年5月6日(火・休)
開場 13:00 / 開演 13:30
■会場:アクロス福岡 シンフォニーホール
福岡市中央区天神1-1-1 TEL 092-725-9113
■入場料(全席自由): 一般 2,000円 学生・帰国者 1,000円
大橋法律事務所でチケットを取り扱っています。
お買い求め、お問い合わせは大橋法律事務所(担当後藤)まで。
電話 092-512-1636
FAX 092-512-1637
Eメール gotou@ohashilo.jp
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■主な演奏曲目 ※都合により曲目を変更する場合がございます。
胡琴際序曲、島の風、江南春色、リベルタンゴ、涙そうそう、
陽関三叠、紅梅随想曲 他
■出演: 龔林(指揮者) 王永徳(二胡) 武楽群(二胡)
沈兵(揚琴) 海童(三線) 劉福君(二胡)
■主催:日中友好協会福岡県連合会 / 劉福君二胡教室
■後援:中華人民共和国駐福岡総領事館、福岡県、福岡県教育委員会、福岡市、福岡市教育委員会、(公財)福岡市文化芸術振興財団、日本二胡振興会、福岡文化連盟、渇ヘ合楽器製作所、福岡日中文化センター
■お問い合わせ: 大橋法律事務所(担当後藤)
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FAX 092-512-1637
Eメール gotou@ohashilo.jp
お問い合わせフォーム
http://www.ohashilo.jp/mail.html
映画「遺言 原発さえなければ」
映画「遺言 原発さえなければ」を観てきました。
福島県飯舘村の酪農家を震災直後から追ったドキュメンタリーです。
「原発さえなければ」というのは、幼い子を残して自殺をした酪農家が畜舎の壁にチョークで書き残した遺言です。
3時間45分の大作です。
明日までKBCシネマで上映中。監督挨拶ありです。
ぜひご覧ください。
福島県飯舘村の酪農家を震災直後から追ったドキュメンタリーです。
「原発さえなければ」というのは、幼い子を残して自殺をした酪農家が畜舎の壁にチョークで書き残した遺言です。
3時間45分の大作です。
明日までKBCシネマで上映中。監督挨拶ありです。
ぜひご覧ください。
posted by 後藤富和 at 14:36| 環境