2014年03月01日

空襲下で禁じられた避難

友人である大前治君が水島朝穂教授と共同で執筆した本「検証 防空法 空襲下で禁じられた避難」を興味深く読んでいます。
一昨日のNHK連続小説「ごちそうさん」で主人公の夫で大阪市役所勤務の西門悠太郎さんが、逮捕されました。防火訓練の際、焼夷弾の炎はバケツ程度で消せるようなもんと違う。火が迫ってきたら消そうとせず逃げろ。街や建物は人を守るためにあるんであって、人が街や建物の犠牲になるのはおかしい。といった発言が防空法に違反するとして特高警察に引っ張られて行きました。
焼夷弾で街を焼かれるということが普通の火事とは全然違うということを僕は「火の雨が降る」というアニメを観るまでよく分かっていませんでした(このアニメ、音楽はしっくり来ません)。100軒の家が燃えるということが1軒の家が燃えることの100倍ではなく、火災旋風や輻射熱によって、街全体がフライパンで焼かれるような状況になるということを理解できていませんでした。
昨年公開された映画「少年H」の神戸空襲のシーンは観ているだけで恐ろしいものです。
到底、人力で消せるようなものではないのに、国はなぜ消火を命じたのか。それだけでなく避難することを禁じたのか。
青森を例に取ると、青森市民は昭和20年7月14日の青森駅周辺や青函連絡船への爆撃で、空襲の恐ろしさを痛感し、その上、次回の空襲予告のビラまで撒かれ、多くが郊外に避難したそうです(数日中にあなたとあなたの家族、そして財産全てを焼き尽くすと予告されてるんですから当たり前ですよね)。これに対して青森県知事は、市民に対して7月28日までに市内に戻ることを命じ、戻らないと町会台帳から削除する(つまり食料を含む一切の配給を停止する)と通告を出します。配給がないということは一家の飢え死にを意味するし、町会台帳からの削除は「非国民」の汚名を着せられることとなります。そこで、やむなく市民は7月28日までに市内に戻りました。そして、7月28日夜、約100機のB29が飛来し青森市を焼き尽くします。多くの市民が犠牲になりました。
なぜ、県知事は避難していた市民に「逃げるな」「戻れ」と命じたのか、これは防空法によるものです。防空の目的は国家体制の防護にあり、国民の生命財産の保護はその反射にすぎません。「国民防空は…国民全体が国家と運命を共にすると云う殉国精神に出発しているのでなければならぬ。国民は一人も残らず…棄身となつて我が尊い国家を護り通すと云う決死の覚悟即ち防空精神を発揮することが何よりも大切である」(実際的防空指導)
その上、隣組制度によって市民を相互監視させ、無意味な訓練(バケツリレー競争など)を反復継続させることで有意味なものと錯覚させました。こうやって警察や国家機関の監視なしでも、一般市民を統制し支配することができました。
しかも、国は、焼夷弾は恐ろしくないとの嘘の情報を徹底します。
こうやって、亡くならなくて良かった多くの市民が空襲の犠牲になりました。

はじめ、大前君は何で70年も前のことを本にしたんだろうと思いましたが、これってまさに今の問題なんだと感じます。
あれだけの大事故を起こし、今も放射性物質を拡散し続けているのに、家に戻れという。戻らない「自主避難者」には「配給」をしない。放射能は恐るに足りんなどと嘘の情報を煽り、アベノミクス、東京オリンピックで国民を浮かれさせ考える力を奪う。
今、安倍政権が掲げている自民党憲法改正草案にはこうあります。
「国民は国と郷土を誇りと気概を持って守り」
先に掲げた「実際的防空指導」の考えとそっくりです。

日本国憲法は、天皇を中心とした国家体制を守る(国体護持)ために個人が犠牲にされた反省から、個人を尊重することに最大限の価値を求めました(憲法13条)。国家のために個人が犠牲になるのは間違っている、個人が幸せになるために国はあるんだという当たり前のことを堂々と述べています。朝ドラの西門悠太郎さんが防空演習で言った言葉は、後の日本国憲法13条そのものです。

それにしても、朝ドラ「ごちそうさん」を見ていると、主人公「め以子」の能天気さに呆れてしまいます。料理にしか興味がなく、時代の流れ、世界の流れを見る気がない。ニコニコしながら割烹着に国防婦人会の襷をかけて出征兵士を見送る。その兵士が行く戦場がどんなところなのか想像をしようとしない。息子が徴兵年齢未満なのに志願することを許し、戦場からの手紙に「実戦部隊に配備された」とあったことを「良かったね」と無邪気に喜ぶ。息子が戦場に配置されたこと、それは死を意味することなのに、フランス料理の修行ができるね程度にしか想像できない。
うちの事務局にこのことを話すと、当時は誰もがそんなもんだったんじゃないですかとのこと。そうかもしれません。でも、それは当時だけのことではなく、今もその状態は続いています。
あれだけはっきりとあなたの息子を戦地に送りますと政治家が言っているのに、私達が唯一彼らにNOを突きつける機会である選挙に行こうともしない。今、20代30代の若いママ達が抱いている幼い子達が、10年後20年後、戦場で人殺しをさせられ、死ななければならないという、情勢を少しかじっただけではっきりと見えてくる未来を見ようともしない。め以子と一緒です。

「検証 防空法 空襲下で禁じられた避難」(水島朝穂・大前治著)オススメです。
posted by 後藤富和 at 14:51| 平和

2014年03月03日

明日のterra cafe kenpou

明日のterra cafe kenpouは
「アルコール依存症患者の家族からみた子どもの人権」
についてソーシャルワーカーの荒木弘幸さんにお話を伺います。
お楽しみに。
日時 3月4日(火)19:00
場所 光円寺門徒会館(福岡市中央区天神3丁目)

3月11日 ハンセン病問題(武井賢司)
3月18日 ハンセン病問題(武井賢司)
3月25日 日本国憲法を市民のものにするために(迫田登紀子弁護士)
4月1日  ハンセン病国賠訴訟(迫田登紀子弁護士)

http://www.ohashilo.jp/pdf/TerraCafeKENPOU.pdf
posted by 後藤富和 at 20:16| 平和

2014年03月04日

【3月9日】さよなら原発!福岡集会

● さよなら原発!福岡集会<3.11(三周年)>●
さよなら原発!3.9福岡集会 14.3.9_01.jpg
集会日時:3月9日(日)午後2時から
場所:福岡市須崎公園 福岡市中央区天神5-8
デモ:午後3時から天神周辺と九電前(全11コース)
主催: さよなら原発!福岡集会実行委員会
連絡先:原発とめよう!九電本店前ひろば(080-6420-6211・青柳)
チラシ表 http://tinyurl.com/mjzu7ft
チラシ裏 http://tinyurl.com/ml5okhv
posted by 後藤富和 at 08:20| 環境

今夜のterra cafe kenpou

今夜のterra cafe kenpouでは、「アルコール依存症患者の家族からみた子どもの人権」について、ソーシャルワーカーの荒木弘幸さん(福岡医療団千鳥橋病院)にお話を伺いました。
10代の大学生から60代まで19名が参加。

医療現場から見える貧困の実態(千鳥橋病院)
2001年 ホームレス患者の急増(2008年には560人)
2002年 生活保護申請拒否による自殺企図多数
無料低額診療の開始(社会福祉法2条3項の9)
2003年 国民健康保険資格証問題
2006年 タクシー労働者の貧困問題
妊産婦の貧困問題
2007年 貧困と医療研究会の発足
熱中症患者の貧困問題
アルコール依存症患者の孤独死と貧困
2009年 無料低額診療利用者の貧困実態

ホームレスとアルコール問題
ホームレスの4割以上がアルコール問題を有していた。アルコールは「喪失の病気」(身体を壊す(医療費の増大)。仕事を失う(生活保護)。離婚・家族を失う)。ホームレスになる前に、アルコールで「家族」というセーフティーネットを喪失している。
アルコール依存症患者の平均寿命は51歳。
千鳥橋病院では、治療の一環としてアルコール依存症患者に清掃作業員として働いてもらっている(社会との繋がりを持たせることが重要)。
6割が生活保護。
4割が未婚。既婚者の内6割が離婚。
89%が肝硬変や糖尿病など重篤な慢性疾患。

依存症の形成(76%が10代で飲酒)
連鎖の問題(61%が父親が大量飲酒、問題飲酒、アルコール依存症)
中卒・高校中退が42%、高卒・大学中退が42%。
無資格・現場労働・見習い作業員等が多い。
36%が犯罪、逮捕歴あり。
依存者の1-2割がうつ状態。自殺問題。
孤独死のハイリスク。

貧困の連鎖
依存症の連鎖(機能不全家族、アダルトチルドレン)
将来への希望→自尊心の喪失

本来、家は子どもにとって一番安心できる場。父親がアルコール依存症の場合、子どもにとって家が一番緊張する場となる。子どもが落ち着いて将来の夢などを考えることができなくなる。
アルコール依存症の家庭で育った子どもは、幼くして父親や母親の役割を背負わされる。良い子を演じ続けなければならず20歳位で燃え尽きてアルコールに走ってしまう。

アルコール依存症
ギャンブル依存症
アダルトチルドレン
インターネット依存
脱法ハーブ

必要なのは、生き甲斐と絆。

貧しい家庭に生まれた子どもはどうやって自分の運命を変えればいいのか。
家庭に子どもの人権はあるか。夫婦の間の人権はあるか。職場に人権はあるか。人権は身近なところにある。

来週からは、ハンセン病をめぐる問題について学習します。
http://www.ohashilo.jp/pdf/TerraCafeKENPOU.pdf

posted by 後藤富和 at 20:51| 平和

2014年03月05日

憲法改正・集団的自衛権

参議院憲法審査会での仁比聡平議員の質問が憲法改正、集団的自衛権の問題の核心を突いています。ご紹介します。

自民党改憲派の意見は大日本国憲法の美化と「押付け憲法」論一色の驚くべきもの。みんな、維新の改憲論も目立ちました。熾烈な論戦が続きます。

 わが党は、本日の憲法審査会開会に強く反対してきました。
 私はまず第一に、憲法審査会はそもそも動かすべきではないことを、改めて主張するものです。
 憲法審査会は、「戦後レジームからの脱却」「時代にもっともそぐわないのは憲法9条」と唱えた第一次安倍政権の改憲スケジュールの一里塚として、2007年5月に強行された改憲手続法によっています。
 しかし、その改憲手続法自体が、@最低投票率さえ定めず、A公務員や教育者の国民投票運動を不当に制限し、B改憲案の広報や広告を改憲派に有利にし、C衆参合同審査会の勧告権限や両院協議会によって改憲発議を容易にするなど、できるだけ低いハードルで改憲案を通せるようにした不公正な仕組みであり、国民主権及び憲法制定権力の発動である憲法96条の理念・趣旨に反するものにほかなりません。
 投票権年齢、公務員などの運動規制、国民投票の対象という「3つの宿題」も、参議院における18項目にも及ぶ付帯決議も、そうした重大問題から発するものですが、そこで提起された課題は何ら解決されていません。 
 なかでも憲法審査会は、改憲原案の審査権限をもち明文改憲に直接つながる重大な機関であります。この審査会の活動は、いきおい改憲手続きの具体化、改憲原案のすりあわせとなり、国民は憲法改正を求めていないのに改憲気運を国会が押し付けることになります。改憲手続法、そして憲法審査会は動かしてはならないのです。

 第二に、憲法審査会を動かすことは日本国憲法が決して許さない集団的自衛権とその行使をはじめとした強権と戦争国家化という憲法改悪の条件づくりに他ならないからです。
 自民党改憲草案に代表される憲法9条明文改憲の国民的ハードルは高く、そのハードルを下げようという憲法96条先行改憲も「憲法が憲法でなくなる」という強い批判に勢いを失うもとで、昨年の参議院選挙後、第二次安倍政権は、もはや憲法を棚上げし無視して、多数を恃んだ憲法破壊の数々を強行しています。
 戦争司令塔というべき国家安全保障会議と一体の特定秘密保護法の強行、国家安全保障戦略にもとづく自衛隊の侵略的機能強化、武器輸出禁止三原則の撤廃、辺野古新基地の押付けをはじめ在日米軍の再編強化などに続き、集団的自衛権をめぐる安倍総理の国会答弁は、歴代の政府見解をも根底から覆してエスカレートしていますが、戦争放棄と戦力不保持、交戦権の否認によって軍事力行使の手を縛り、国際紛争の平和的解決の道を示す憲法9条のもとで、集団的自衛権とその行使が認められるはずもありません。
 総理は、立憲主義は「王権が絶対権力を持っていた時代の話」とか「最高責任者は私だ。私が責任を持って選挙で審判を受ける」などと強弁するに至っていますが、こうなると「政府の憲法解釈の変更」は、もはや法的・論理的な意味での「解釈」でさえなく、たんに国会の多数を獲得すれば時の政権が憲法解釈を自由勝手にできる―すなわち憲法の最高規範性を失わせる憲法破壊にほかなりません。しかもその国会の多数は、2012年総選挙でも4割の得票で8割の議席という小選挙区制の「虚構の多数」でしかないのです。
そのもとで与党が改憲手続法改正案を今国会に提出しようとする動きは、こうした憲法破壊と日本国憲法との相容れない矛盾を打開するための明文改憲の条件づくりというべきです。
 総理がいくら「積極的平和主義」を弁明しても、凍りついたような日中・日韓関係は打開の糸口さえ見えず、日米関係の軋みも覆い隠せなくなっています。それが、靖国神社参拝強行をはじめ侵略戦争と植民地支配を正当化する総理の歴史認識と政策のゆえであるところに、軍国主義の除去と民主主義の確立によって国際社会に復帰した戦後日本の原点である憲法9条と相容れない根本的矛盾が表れています。
 先の臨時国会で示された秘密保護法反対の声の国民的広がりは、日本国民の巨大な民主主義の力を示しました。日本共産党は、憲法改悪を許さず、憲法9条を生かす北東アジア平和構想の実現のために全力をつくすものです。
posted by 後藤富和 at 11:28| 平和

【映画】子宮に沈める

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「子宮に沈める」

育児放棄の実事件をもとに、家庭の密室を描いた
緒方貴臣監督の最新作。

KBCシネマで1週間限定で上映されます。

【上映期間】3月8日〜14日
【場所】KBCシネマ1.2

http://sunkintothewomb.paranoidkitchen.com/
posted by 後藤富和 at 14:31| ご案内

2014年03月06日

【お知らせ】「原発とめよう!九電本店前ひろば」1000日目記念

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「原発とめよう!九電本店前ひろば」1000日目記念誌発刊!

1000日間の九電前ひろばでの戦いと交流がカラーの写真とメッセージで蘇ります。
1冊500円(九電前ひろばへのカンパ込)にてお譲りしております。
ご希望の方は大橋法律事務所までメール、電話、FAXでお問い合わせください。

【お問い合わせ先】大橋法律事務所
tel092-512-1636
fax092-512-1637
http://www.ohashilo.jp/mail.html
posted by 後藤富和 at 09:48| ご案内

宮里新一ライブ

terra cafe kenpou presents 宮里新一ライブのお知らせ

ハンセン病国賠訴訟熊本判決から13年が経とうとしています。
ハンセン病隔離政策で元患者たちに犠牲を強いた国の姿は、沖縄に基地負担を強いる姿、そして、被災者や原発労働者に犠牲を強いながらも原発を推進する今の国の姿と重なります。
今、再びハンセン病問題を学ぶことは、平和、脱原発を求める私達の大きな糧となります。
若い医学関係者や弁護士、そして大学生や司法修習生の皆さん、ぜひご参加ください。
また、脱原発に取り組む皆さん、平和を求める皆さん、ぜひご参加ください。
皆様のご来場をお待ちしています。

宮里新一 ライブ&トーク「マイペンライ〜翻弄されてきたもの・ハンセン病・沖縄」

期日 4月26日(土)午後6時〜
場所 光円寺本堂(福岡市中央区天神3丁目12-3)
参加費 500円(高校生以下無料)
主催 中央区九条の会、terra cafe kenpou、原発なくそう!中央区の会、福岡県民主医療機関連合会、公益社団法人福岡医療団、浄土真宗光圓寺

宮里新一プロフィール
1955年、沖縄県に生まれる。8歳の時ハンセン病を発症し9歳の時わけもわからないまま沖縄愛楽園へ連れて行かれる。愛楽園退所の際「この病気のことは誰にも話してはいけない」と言われ、この言葉がその後ずっと彼の心を縛り続けることになる。 17歳の時、詩を書いていた同級生が白血病で死亡したことに強い衝撃を受ける。以後本格的に詩を書き始める。23歳の時、愛楽園に再入所する。後遺症のため、左手の薬指と小指が使えなくなる。医師の制止も聞かず、これが自分のリハビリだと思い、ベッドの上でギターを弾き続けた。2001年、ハンセン病熊本地裁判決を知り、原告団に入り、ハンセン病全面解決のための闘いに加わる。2002年、「生き直しコンサート」を開催する。以後各地でコンサート活動を続ける。
posted by 後藤富和 at 16:51| 平和

2014年03月07日

原発なくそう!九州玄海訴訟第9次提訴声明

「原発なくそう!九州玄海訴訟」第9次提訴声明

私たちは、本日、351名の原告をもって、国と九州電力を被告とし、玄海原発の全ての稼働差止等を求める第9次訴訟を佐賀地方裁判所に提起した。第1次から第8次原告と合わせて、7488名の原告を擁する歴史上最多数の原発訴訟である(国内47都道府県及び韓国在住)。 

2011年3月11日の福島第一原発事故による被害は、将来の健康被害を含め、いまだその全容が明らかにならないほど甚大である。福島第一原発事故から2年11か月経過しても、事故はいまだ収束していない。放射性物質の流出は続き、汚染地下水の海洋への放出が続き、安倍首相の「アンダーコントロール」との虚偽発言とは裏腹に、汚染水はいまだにコントロール下にはない。もちろん、約15万人もの避難者がいまだ故郷に戻れない状況も変わりない。政府は避難地域の再編を行い、除染への期待で多くの人々を福島県内に縛りつけているが、再除染はしない等の現在の除染方法・手続では効果的な除染は難しく、避難者の生活再建も見通しが立っていない。それゆえ、地域の再建は全く見通しが立っていない。

福島第一原発事故は、いままでの公害事件で政府が主張してきた“国の安全基準を守っていれば安全”という文句がいかに虚偽であるかをまざまざと見せつけたものである。どんな原発も危険であることに変わりなく、「安全な原発」など存在しない。

安倍政権は原発輸出政策を進め、かつ、今月民主党政権時の原発ゼロ政策を完全に転換する「エネルギー基本計画」案を決定した。また、昨年7月、原子力規制委員会によって新規制基準が策定され、九州電力も玄海原発3・4号機、川内原発1・2号機の再稼働の申請を行い、審査中である。しかし、福島第一原発事故の原因(例えば、地震で配管等の破断があったか否かという根本原因も含めて)が解明されていない状況では安全性を担保する基準を策定できるはずもないし、立地審査指針の改定も行っていないという問題点もある。したがって、そのような基準に則って再稼働に突き進もうという政府・九電等の電力会社の姿勢は断じて許されない。

3・11事故から3年近く経過する現在においても、新たに351名の原告が加入し、口頭弁論でも、毎回200名以上の原告らが詰めかける状況が続いていること、昨年11月の福岡での脱原発集会に1万人を超える参加者、本年2月16日の佐賀での脱原発集会に2200人もの参加者がいたことは、脱原発の国民の大多数の意思が衰えることなく続いている証左である。

われわれ原告団は、原発の危険性を自ら明らかにする取り組みをしている。「風船プロジェクト」や、実効的な避難計画が策定されているか否かを各自治体に公開質問するなどの取り組みである。それらの取り組みの総括的意見を近日中に明らかにする予定である。もちろん、現在のところ地方自治体の避難計画は、実効的なものができているとは到底言えず、この状況の中で重大事故が起きる可能性もあることを前提とする原発再稼働は絶対許されない。

私たちは、「1万人原告」による裁判を実現し、国民世論の圧倒的な支持のもと、原発の再稼働を許さず、国と九州電力に玄海原発全ての稼働差止、その先に廃炉を求め、全ての原発廃炉を実現させるものである。

上記のとおり声明する。

2014年2月27日「原発なくそう!九州玄海訴訟」原告団・弁護団
posted by 後藤富和 at 13:33| 環境

2014年03月08日

よみがえれ!有明海〜島原市の漁民の思い

長崎県島原市の漁業者中田猶喜さんの意見陳述。

1 はじめに
  私は,1950年(昭和25年)1月4日,長崎県島原市で生まれました。
  私の家は,祖父の代から漁業を営んでおり,私自身,中学卒業後漁業者となって48年目になります。
  現在,島原漁協に所属しており,妻と二人で漁業を営んでおります。
  今回,請求異議という裁判手続で意見を述べさせていただきます。

2 開門しなかった国・農水省
  まずはじめに私が述べたいのは,なぜ,私がこの場所に立っているのか,立たなければならないのか,という疑問です。
  私は,平成22年12月の開門を認めた福岡高裁判決の原告です。この判決は確定しました。私は,これでようやく有明海再生への第一歩を踏み出せると思い,遅くとも開門期限の平成25年12月20日までには開門がなされると信じて,その日をまだかまだかと待ちわびていました。
  しかし,この期待は見事に裏切られました。
  裁判制度は国の制度ですので,判決が確定すれば国は判決を守ると考えるのが普通です。まさか,国が確定判決を守らないなど,考えもしませんでした。
  しかも,国は,自分の怠慢で開門をするための対策工事をせず,猶予期間の3年を無駄にしたのに,そのことを棚に上げ,福岡高裁判決の原告であった私たちに対し請求異議という裁判を起こしてきました。どうしても,国は,開門をしたくないのです。  

3 諫早湾干拓事業の失敗を認めたくない国
  では,なぜ,国・農水省は,開門をしたくないのでしょうか。
  それは,開門してしまえば,国・農水省がかたくなに否定してきた諫早湾干拓事業による漁業被害の発生が,潮流の回復などの漁場環境の好転,漁獲量の回復という形で証明されてしまうからです。そして,証明されてしまえば,もはや閉めきることはできません。
  このことは,とりもなおさず諫早湾干拓事業の失敗を意味します。だから,国・農水省は,開門しないことに一生懸命なのです。
  そして,開門が先延ばしされれば,それだけ漁場は悪化しますから,それだけ開門した時の漁場の回復にも時間がかかります。
  だからこそ,仮に開門することになっても,国・農水省は先延ばし先延ばしにしたいのです。

4 現状
  この先延ばしは,私たち漁業者にとっては,最悪の状態が続くことを意味します。
  今は,クチゾコの季節です。以前は,一潮で7日くらい漁に出ていましたが,今は一潮で2〜3日しか漁に出ません。というのも,漁に出ても網にクチゾコがかかっておらず,取れても10s,ダメな時には3〜4s位しか取れず,船の油代にも満たないからです。
  また,現在,南北排水門から,調整池の汚い淡水が大量に流されています。つい最近も,おそらく2月16日ころだと思いますが,このときも大量の排水がなされ,網が汚れて魚がかかりませんでした。調整池ある限り,有明海の漁船漁業者に未来はありません。
  現に,私が所属する島原漁協は,組合員の高齢化が進むとともに,毎年組合員が減っています。その根本的な理由は,諫早湾干拓事業によって,魚が捕れないからです。私は16歳で漁業を始めましたが,今は組合の若手といっても40歳代です。生活の基盤が成り立たない限り,つまり,有明海が良くなるという見込がない限り,若い漁業者は増えません。それには開門しかありません。
  
5 小手先の対策事業ではなく開門による有明海の再生を
  これまで,国は,開門をしない他の方法による対策事業を行ってきました。
  しかし,これらの対策事業はなんら効果がありません。小手先だけの対策事業では有明海の再生などできないのです。だからこそ,福岡高裁は,開門判決を下したのです。国は,請求異議など取り下げるべきです。
  有明海の再生には,開門しかありません。
posted by 後藤富和 at 13:42| 有明海

よみがえれ!有明海〜漁民の願い

佐賀県太良町の漁業者平方宣清さんの意見陳述

1 私は、佐賀県太良町で主にタイラギ潜水業、アサリ養殖、クルマエビ漁で生計を立てていた漁業者です。壊れていく有明海、地域社会、漁業者の生活を前に、2004年、必死の思いで裁判を起こし、国に対して壊れていく有明海の被害を訴えてきました。
  しかし、国は私たちの被害の訴えに全く耳を傾けませんでした。それは、福岡高裁判決が確定し、国に開門義務が課せられてからも同じことで、国には、開門義務を履行しようという気が全く感じられませんでした。
  開門のための対策工事に3年必要と自ら言いながら、何も実行してこなかった国が、今回、開門義務自体を否定する裁判を起こしたことに、強い怒りを感じています。いったい国の何を信じたらいいのかわかりません。
今日、この場で、改めて、皆に、私たちの受けている被害の実情を知ってもらうために意見陳述をします。

2 諫早湾干拓事業が始まる前、有明海は生物が湧き出るように育つ宝の海でした。私の家は先祖代々150年にわたって太良町に暮らし、漁業で生計を立ててきました。私もまた、15歳の頃にはタイラギの潜水業を始め、19歳のときに漁業を継ぎました。
裁判官はタイラギをご存知ですか。大型の2枚貝で料亭などでも食される高級貝です。潮受堤防締切前、有明海ほどタイラギが獲れる海は日本全国どこにもありませんでした。どれくらい獲れるかというと、1分間で100枚です。4か月のタイラギの漁期の間、1分間で100枚獲り続ける漁ができたのです。タイラギだけで、良い人は1500万円、悪くても1000万円の収入をあげることができていました。タイラギ以外にも、クルマエビもよく獲れました。漁期の間、寝ないようにして獲り、夫婦で1か月も働けば200万円くらいの水揚げがありました。私の所属する大浦漁協の参事が、「大浦の組合員だけで太良町の歳入の半分を稼ぎ出している。」と誇らし気に言っていたことが思い出されます。

3 その豊かな海が、諫早湾の干拓事業で壊れました。国は、諫早湾干拓事業を始める前、私たち漁業者に対して、漁業にはほとんど影響が出ないと説明しました。仮に被害が出れば速やかに協議をするとも言いました。けれども、現実に被害が甚大に出ても、国は何もしませんでした。
今、タイラギはほとんど獲れず、去年に引き続き今年も休漁です。稚貝すら育たず、このままではタイラギが消えてしまうと漁業者は皆心配しています。今はアサリの時期ですが、例年なら50〜60キログラム獲れるはずが、5、6キログラムしか獲れません。イイダコも、潮受堤防締切り前は200キログラムは獲れていたのが、今は獲れても30キログラムくらいです。獲れない物ばかりです。ノリも、秋芽もとれず、冷凍ノリもすぐに色落ちしてしまって商品になりません。夏にはシャコやアナゴの漁期ですが、去年の経験からして、ほとんど獲れないと思います。
仲間の漁業者は、2月7日から漁に出ていません。出ても、船の油代も稼げないからです。このままでは、有明海の漁業はつぶれてしまいます。

4 国は、私たち漁業者の被害の訴えを真剣に取り上げてくれたことはありません。福岡高裁判決は、潮受堤防締切と漁業被害の因果関係を認めて開門を命じました。それなのに、国は、謝罪するどころか、「開門義務は負うが被害は認めない」と答弁を繰り返してきました。
それで、今回の開門義務自体の否定です。国は、私たち漁民との交渉の中で、期限までには開門すると、繰り返し説明してきました。それなら、その約束を守らなかった以上、今回こそ謝罪するのが筋ではないでしょうか。謝罪もしないで、「開門義務はない。」「権利濫用だ。」などと、いったいどの口が言うかと心底怒りを覚えます。漁業者を馬鹿にしています。
  今回の請求異議の申立書では、「こんなに色々努力しました。」と国が主張しているとのことです。漁業被害の現場すら見に来ず、いったい何を努力したというのですか。先日2月22日の農水交渉でも、漁業被害の現場を案内しますと漁業者が申し出たのに「検討します」の一点張りでした。毎回こんな感じで、被害を直視しようとしません。
こんな態度だからいつまでたっても筋のとおった説明ができず、開門できないのです。

5 4、5年前、盆ころから北風が吹きだし、赤潮が有明海外海に追いやられたことがありました。その年は、タイラギが少し獲れました。赤潮さえなければ、タイラギは戻ってくるのです。今は、潮受堤防によって締め切られた調整池から定期的に汚染された水が流されて赤潮が発生していますが、調整池に海水を導入しさえすれば赤潮は減り、有明海は必ず回復します。
  司法を蔑ろにし、三権分立を愚弄する国に対し、司法は厳正に判断してください。早く有明海が回復に向かうことを切に願っています。
posted by 後藤富和 at 17:17| 有明海

映画「子宮に沈める」

今日観に行った映画
「子宮に沈める」

今この瞬間にも長く帰らないママを待ち続ける子ども達が誰の目にも触れずにすごしていると思うとたまりません。
ママだけの責任にしてはいけないでしょう。僕達に何ができる、地域で何ができる、電車で隣になった人に何ができる、隣の家に何ができる。考え続けました。
3/14までKBCシネマで上映しています。
posted by 後藤富和 at 21:42| 日記

2014年03月10日

よみがえれ!有明海〜国の怠慢

よみがえれ!有明訴訟弁護団の國嶋洋伸弁護士の弁論

1 私からは本訴準備書面1の第4「本件確定判決以降の事実経過の真相について」で述べた内容につき、国が当初から一貫して開門しないとの決断のもと、自ら「できない理由」を作り出しては、時間稼ぎを繰り返し、積極的なサボタージュを続けてきたことを、口頭で補足説明します。

2 我々弁護団は、本件確定判決以降、判決履行を求めて国との意見交換会を続けてきました。そこで明らかになったことは、国は判決履行のための選択をしなければならない局面で、いつも最も迂遠な道、あえて反発が強い方法を選ぶことにより、自ら「できない理由」を作り出して、時間稼ぎをしてきたということです。
具体例を挙げれば、
@本件確定判決直後、堤防の改修や排水ポンプ設置など、すぐにとりかかれる工事があったにもかかわらず、無用なアセスのために2年もの歳月をかけて、そのアセスが終わるまで何もしないことに決めました。
A最も重要なテーマである農業用水の代替案においては、当初、簡易なため池案ではなく、あえて地元の反発が最も強い地下水案を選びました。
B広報活動にあたっては、素早く広範囲の人に伝わる記者レクや新聞広告、パンフレット配布などではなく、あえて門前払いを食らうなど、効率の悪い戸別訪問を選びました。
C工事の着手については、わざわざ事前に時間と場所を開門反対派に通告する一方で、当然予想された実力阻止行動に対する何の準備もアイデアもないまま、すげなく追い返されることを繰り返しました。

3 このように枚挙にいとまがない国の時間稼ぎですが、準備書面1で述べたように、われわれ弁護団、原告団は、国との意見交換会が開催される都度、事前に警告し、事後にも抗議し、具体的な案を示して改善を迫ってきました。
しかし、われわれ弁護団、原告団がどれだけ道理を尽くして、具体的に分かりやすく事態打開のためのプランを提案しても、国は一向に耳を傾けようとはしませんでした。それどころか、自分たちのプランは明らかにせず、結果として当然のようにすべて失敗し、怒りや反発を生みだしてきました。
準備書面1では、国が自ら「できない理由」を作りだすもととなる、開門しない決断が交渉の中であらわれた象徴的なエピソードをいくつか上げています。
たとえば、国は農業用水代替案の中核である海水淡水化プラントの発注を既にストップしていたことを半年以上も隠し続けてきました。昨年12月16日の意見交換会で、我々は、昨年5月ころの段階で既にプラントの発注にストップがかけられていて、それ以降まったく製作にとりかかっていないことをはじめて知らされました。
履行期限ギリギリの段階まで、国は「やれることはやっているから大丈夫。」などと言っていましたが、我々弁護団、原告団をだまし続けていたことは明らかです。このことを見ても、国が当初から開門を実現する気がなかったことは明白です。
 また、九州農政局の事業調整室長が「(国が)開門する大十字架を背負った」と発言したことも明らかとなりました。イエスが民衆の身代わりとなって罪をかぶった故事にならい、耐え難い苦難を負わされることを「十字架を背負う」といいますが、「漁業にはほとんど影響がない」などと国に騙されて、深刻な被害を背負わされているのは有明海の漁民の方です。
 後になって国は発言を取り消しましたが、本音では自分たちが司法に罪をかぶせられた、不当な苦難を負わされた、と考えていることは疑いようがありません。
 
4 履行期限を過ぎた今もなお、月に2回のペースで国との意見交換会を続けています。国は、「話合いで事態を打開したいと言ってきたのに、間接強制をかけられたので仕方なく請求異議訴訟で争う。」などと述べています。
 しかし、国のいう「話合い」の実態は、国側は何ら具体的な方針も期限も示そうとしない一方で、我々が農漁共存を目指して具体的な提案をしても真剣に耳を傾けようとしない、そのような虚しいやりとりがこれまで幾度となく繰り返されてきました。何らかのきっかけがない限り、国の「できない理由」探しと時間稼ぎのための「話合い」が今後も続くであろうことは明らかです。
 国のいう、何ら具体的な中身のない「話合い」では解決できないことは、この判決確定後の3年間でも、何一つ事態が進展せず、むしろ開門反対派の反発を煽っただけであるという「結果」が如実に示しています。
 我々が国と意見交換を続けてきたのは紛争解決のためです。しかし、債務者である国の側には本当に紛争を解決するつもりがない以上、法のルールに従った間接強制によって、解決に向けて進みださなければならないことは当然です。
 裁判所には、本件の真相を正しく見究めて、公正な判断をされるよう求めます。
posted by 後藤富和 at 09:20| 有明海

明日のterra cafe kenpou

明日のterra cafe kenpouはハンセン病問題に関する映画を上映します。
長い映画なので今週と来週の2回に分けて上映します。参加希望の方はできるだけ2回ともご参加ください。
なお、本日は前半、映画評論家の武井賢司氏による映画の解説を行い、午後8時頃から映画「砂の器」(前半)を上映します。

日時 3月11日(火)19:00
場所 光円寺門徒会館

今後の予定については下記サイトをご覧ください。
http://www.ohashilo.jp/pdf/TerraCafeKENPOU.pdf
posted by 後藤富和 at 11:14| 平和

明日のterra cafe kenpouの講師紹介

明日のterra cafe kenpouで映画の前説を行う映画評論家の武井賢司さんをご紹介します(日中友好協会のホームページより)。

 前進座「佐倉義民伝」福岡公演の取り組みのなかで、協会の松山盛利福岡県連事務局長が「君の話はおもしろいから文化センターの講座として前説をやってみませんか?」とすすめ、「ハイ」と答えたのがきっかけで07年10月から武井さんの「丸ごと映画を見る会」の前説が始まった。
 「ライムライト」(チャップリン)から、「あの子を探して」(チャン・イーモウ)まで7回を数える。
 広島の高校生のころ、友だちに誘われ、「ウエストサイド物語」を見て「世の中にこんなすごい映画があるのか」と腰を抜かして以来、映画に病みつきになった武井さんは、大学卒業後、映画の普及運動に。30歳で生協、店長時代に映画評論家の西村雄一郎氏を講師に映画会を行なった。
 中国映画について、武井さんは「私は大学を77年に卒業したが、中国は文化大革命の真っただ中で、中国映画を見る機会もほとんどなく、この役を引き受けるときも中国映画についてしゃべれるかどうかちゅうちょした」。
 しかし、見るうちに「チャン・イーモウ、チェン・カイコウら第5世代は文革後10年ぶりに再開した北京電影学院の一期生であり、彼らが中国映画を世界的な地位まで高めたエネルギーはものすごい。誰もが、文革中に受けた心の傷をバネにし中国の検閲制度も切り抜けながらたくましく映画づくりをする姿はすばらしい」と語った。
 「前説で映画を見る前に背景や作風を説明することで数倍映画を楽しめる。これからは、中国映画をどんどん提供したい」と語る。
http://www.jcfa-net.gr.jp/watashi/2009/090325.html
posted by 後藤富和 at 11:26| 平和

2014年03月12日

福岡市人権を尊重する市民の集い

昨年12月4日に開催した、第42回福岡市人権を尊重する市民の集い(中央市民センター)の模様が、中央区人権啓発連絡会議の広報誌「こうろ」第24号に掲載されましたのでご紹介します。
この集いの第1部では私から小学校PTAの実践を通じた人権や憲法学習の取り組みを報告しました。
第2部ではNHK福祉番組アドバイザーの長崎圭子さんが「生きる力は自分の中にある!」をテーマに話をしました。

中央区後藤先生長崎さん.jpg
posted by 後藤富和 at 10:11| 日記

2014年03月13日

中国語無料体験講座

中国語を勉強してみませんか。無料体験講座をやります。お気軽にご参加ください。
”今から中国語をはじめたい”人のための無料体験「中国語入門講座」 
3月20日(木) 10:30〜12:30
3月22日(土) 13:30〜15:30
3月27日(木) 10:30〜12:30
3月29日(土) 13:30〜15:30
◇講師 : 吉武 健児 (元福岡大学非常勤講師)
福地 桂子 (元長崎総合科学大学助教授)
◇受講料 : 無料 (教材費別 100円程度)
◇受付 : 定員(20名)次第締め切り
http://ncf.way-nifty.com/ken/2014/03/post.html
posted by 後藤富和 at 20:05| 日記

2014年03月15日

新宮で憲法講演

しんぐう9条の会「9周年の集い〜音楽と講演のひととき」にお招きいただき、糟屋郡新宮町のシーオーレ新宮にて「こっそり改憲は許さない」と題して憲法についてお話ししました。
およそ40名の方にお集まりいただきました。
第1部では、トランペット奏者の安田実男さんの音楽を楽しみました。

近い将来、私たちは子ども達から「何で僕は戦場に行かないかんと」「何であの時反対してくれんやったと」と言われた時に後悔しても遅いです。
戦争はもうすぐそこまで来ています。
今、憲法改正に反対しないと。
戦争の恐怖なく平和を謳歌した私たちの世代が、わが子に殺戮と恐怖を押し付けてはいけません。
私は、わが子を守るために憲法を守ります。
憲法を知りたい方、今この国がどこに行こうとしているのか、僕を呼んでください。
posted by 後藤富和 at 16:25| 平和

2014年03月16日

4/8のterra cafe kenpou

4/8(火)のterra cafe kenpouでは、豊田勇造さんのライブを聴きます。

豊田勇造さんは
ボブ・ディラン、ブルーズにインスパイアされ、関西フォーク創世紀から一貫してメッセージソングを歌い続ける。
関西弁のイントネーションを活かし、時代を見据えた歌づくりと、高度なギターテクニックによって独自のスタイルを確立。日本、タイ、ビルマ、インド、ジャマイカ、ニューヨーク、パキスタン、旅と出会いが歌を生む。
日本全国を年間100回ぐらいのライブで巡る。最新アルバムは『この海の向こうに─ライブイン帯広』。(公式ホームページより)
東日本震災の支援、脱原発のライブ活動も積極的に行っています。

※時間と会場がいつもと違いますのでご注意ください。

豊田勇造ライブ@光円寺

4月8日(火)2014.04.08 Tuesday
光円寺本堂(福岡市中央区天神3丁目12-3)
開演時間6:00pm
with YUZO 博多SPECIAL BAND
共演 松濱正樹(Vo.G)
無料
<花まつりコンサート at 光円寺>
http://www.toyodayuzo.net
posted by 後藤富和 at 12:48| 平和

terra cafe kenpou今後の予定

terra cafe kenpouの今後の予定についてご連絡します。

3/18(火)19:00 映画「砂の器」(後編) 講師:武井賢司(映画評論家)
3/25(火)19:00 日本国憲法を市民のものにするために 講師:迫田登紀子(憲法劇団ひまわり一座座長)
4/1(火)19:00 ハンセン病国賠訴訟について 講師:迫田登紀子(弁護士)
4/8(火)18:00 豊田勇造ライブ(光円寺本堂)
4/15(火)19:00 ハンセン病療養所菊池恵風園について(予定) 講師:菊池恵風園ボランティアガイド
4/22(火)19:00 日韓未来ツアー報告(予定) 講師:日韓未来ツアー参加者
4/26(土)18:00 宮里新一ライブ「マイペンライ〜ハンセン病、沖縄基地」(光円寺本堂。参加費500円)
4/29(火) 休み
5/6(火)休み
5/13(火)19:00 慰安婦問題語り部活動 講師:具島順子(慰安婦問題とジェンダー平等ゼミナール世話人)

詳細は下記サイトをご覧下さい。
http://www.ohashilo.jp/pdf/TerraCafeKENPOU.pdf
posted by 後藤富和 at 14:01| 平和

司法修習生給費制問題

3月13日の参議院法務委員会にて,仁比聡平議員が給費制の問題について質問をしました。

仁比議員は、貸与制が1年間でおよそ300万円の負債を修習生に負わせ、過重な負担となっている実態を告発し,同制度の見直し、給費制の復活をもとめました。

仁比議員は「貸与制世代にとっては就職難と収入減、借金の三重苦がきわめて深刻だ」と指摘した上で、日弁連と連携し、司法修習生の借入金や法曹資格取得後の就職状況についての実態把握を行うよう求めました。

谷垣法務大臣は、「実情がどうかよく見ていかなければならない」と答えました。

ちなみに、仁比議員も、谷垣法相も弁護士資格を持ち、かつては給費をいただいていた司法修習生でした。

なお,以下のサイトで,その様子を見ることができます。
http://youtu.be/Fh3oX-JoKR8
posted by 後藤富和 at 20:50| 平和

2014年03月17日

いとしま電力総合研究所

いとしま電力総合研究所から感謝状をいただきました。
自分達で電気を作るってワクワクしますね。
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posted by 後藤富和 at 10:04| 環境

2014年03月18日

九州二胡演奏祭

5月6日にアクロス福岡シンフォニーホールで開催する「九州二胡演奏祭」を日中友好協会福岡県連と共に主催する二胡奏者の劉福君さんからのメッセージです。

「音楽は底知れぬ力を持っています。感情を揺り動かします。被災地でのコンサートでも強く感じました。政府間では複雑な日中関係ですが、音楽を通じて深い交流が友好を発展させます。音楽は国境や民族を超えて広がっていく可能性を秘めています。友好交流の絆が強くなることを願っています」

九州二胡演奏祭のチケットは当事務所で取り扱っています。
お申し込みはこちら
http://www.ohashilo.jp/mail.html
皆さん、ぜひご参加ください。

日時 5月6日(休)13:30
会場 アクロス福岡シンフォニーホール
入場料 2000円(学生・帰国者1000円)
posted by 後藤富和 at 09:25| 平和

【ご案内】早川篤雄 講演会会場変更のお知らせ

3・27早川篤雄さん講演会_01.jpg

3月27日18時に予定しています福島原発避難者訴訟原告団長早川篤雄氏の講演会の会場が、中央市民センターから早良市民センターに変更になりました。
参加を予定されていた方にはご迷惑をおかけいたしますが、お間違えのないようご来場ください。

【日時】2014年3月27日(木)開場18:00 開始18:30 終了20:00
【会場】福岡市早良市民センター 第1会議室
   (※「中央」市民センターではありませんのでご注意ください)
    福岡市早良区百道2丁目2番1号)地下鉄藤ア駅上 
    TEL092-831-2321
【問い合わせ先】福岡第一法律事務所(担当:近藤弁護士) 092-721-1211
*託児あり 事前予約必要

「原発反対40年、新たな闘い」
福島第一原発から約15キロの場所にある楢葉町の宝鏡寺。住職の早川篤雄(はやかわとくを)さんは宝鏡寺から数キロ先にある福島第二原発設置許可の取り消しを訴える「福島原発訴訟」原告団事務局長を務めていました。

最高裁は上告棄却し、司法の最終判断から20年近くが過ぎようとした時、長年訴え続けた原発の危険性が現実となる福島第一原発事故が起きました。

避難性格を強いられている被害者である避難者が加害者である東京電力を被告として「福島原発避難者損害賠償請求訴訟」を提起しました。

早川さんは原告団長として避難者の奪われた生活の再建、再出発に必要な完全賠償を求め闘っています。

posted by 後藤富和 at 10:28| ご案内

2014年03月20日

九州朝高生就学支援金差別国家賠償請求事件の第1回口頭弁論

本日、福岡地方裁判所小倉支部において、九州朝高生就学支援金差別国家賠償請求事件の第1回口頭弁論が開かれました。
九州朝鮮高校3年生(今年の卒業生)2名と弁護団長が法廷で意見を述べました。
服部弘昭弁護団長が陳述した意見を紹介します。

1 はじめに
私は、九州朝高生就学支援金差別国家賠償請求事件の弁護団長として、意見陳述に当たり、当初は、李朝末期の王母閔姫暗殺事件、朝鮮併合、植民地支配、創氏改名、関東大震災における朝鮮人虐殺、第二次大戦下の強制連行、従軍慰安婦、朝鮮人B級戦犯、サハリン・北方四島残留朝鮮人放置、戦後の外国人登録令による数々の制度上の差別、特にそれによる戦後の広島・長崎の在日朝鮮人被爆者差別、サンフランシスコ講和条約締結による一方的な日本国籍の剥奪、朝鮮人民族学校に対する数々の弾圧と射殺事件、指紋押捺の強要と再入国拒否、社会保障制度上の差別政策、大学入学差別、就職差別、金融差別、等々の歴史上の事件、差別事件について陳述しようと考えた。しかし、残念ながら、私に与えられた時間が僅か15分ということなので、これらのことは後日の機会に譲ることにしたい。
本件は、日本政府による在日朝鮮人差別事件として、上記の差別事件に列記すべきものであるので、私は、本件訴訟の冒頭において、弁護団を代表して、本件事件の差別構造に特化して、以下のとおり、意見陳述を行うものである。
本件の本質は、次の文部科学大臣の談話に如実に表れている。
その内容は、「朝鮮高級学校に対する北朝鮮や朝鮮総聯の影響力は否定できず、その関係性が教育基本法16条1項で禁じる「不当な支配」に当たらないことや適正な学校運営がされていることについて十分な確証を得ることはできず、就学支援金を支給したとしても、授業料に係わる債権に充当されないことが懸念され」、指定に関する規程13条の定める基準に適合するものと認めるには至らないというものであった。
しかし、この論理は、法の下の平等を定めた日本国憲法第14条に明白に反するものである。
また、被告国は、答弁書で認めているように、「外国人学校の指定については、外交上の配慮などにより判断すべきものではなく、教育上の観点から客観的に判断すべきである」という「高等学校相当基準」を立てておきながら、教育基本法上の「不当な支配」などという曖昧かつ抽象的な要件を持ち出して朝鮮高校を無償化の対象から除外した。「高等学校相当基準」と「不当な支配」の関係性がどのようにして導かれるのかは明確でなく、法律制定段階ではクローズアップされなかった「不当な支配」が,何故に制度適用の要件として突如あらわれたのかについても明確な説明は何らなされていない。被告国が「不当な支配」を持ち出すことにしたのは、政治目的で朝鮮高校を無償化制度から除外するためであり,許されない。
2 就学支援金の制度設計との矛盾
  就学支援金は私立学校等への補助金でなく、在学生一人一人に対する補助金であり、在学生が受給権者である。私立学校等の設置者は、単に、受給権者に代わって就学支援金を代理受領することが定められているに過ぎない(高校無償化法8条)。
就学支援金制度は、受給権者である在学生に就学支援金を直接支給すると、これを授業料として私立学校等に支払わずに別に流用する危険が否定できないから、その危険を回避するため、在学生に代わって私立学校等が代理受領するという制度設計をとっている。そうすると、私立学校等が都道府県を介して政府からの就学支援金を受領すれば、その時点で、法的には在学生が就学支援金を受領したことになり、かつ、当然に私立学校等の授業料に係わる債権に充当されたことになるはずである。
すなわち、この制度では、就学支援金は当然に授業料に充当されるのみであり,在学生が負担する授業料に充当されないような事態を想定できない体裁になっている。
この点、「就学支援金を支給したとしても、授業料に係わる債権に充当されないことが懸念され」るとの被告国の説明は、私立学校等が代理受領したにも関わらず授業料等に充当されない事態を想定しており、被告国が自ら構築した就学支援金の制度設計と矛盾している。
3 九州朝鮮高校の財政状況は透明化されていること
  言うまでもなく、私立学校等の設置者は、在学生に代理して受領した授業料を、学校運営のために支出しなければならない。具体的には、学校設備の維持管理、教職員の給与、教材等の購入費などの学校運営に支出することが求められている。
この点について、被告国は、「朝鮮総聯や北朝鮮から影響を受けているとの指摘があり、その関係性等により適正な学校運営がされていることについて十分な確証が得られない」と説明する。要は、就学支援金を支給したとしても、他の目的に流用されるのではないかとの疑念を有しているようである。
しかし、九州朝鮮高校の財政状況は透明化されており、過去に、生徒の授業料を学校運営目的以外に流用したことはない。
具体的に述べると、まず、九州朝鮮高校の授業料は、監督官庁である福岡県の私学振興課に届けている学則によって定められている。そして、九州朝鮮高校は、毎年、福岡県に対して、貸借対照表、資金収支明細書、消費収支明細書等の財務諸表を提出して、その財政状況の説明が求められている。これらの書類によって、学校に入った授業料の流れが明確にされるが、言うまでもなく、九州朝鮮高校が、過去に監督官庁である福岡県から、授業料の使途について不明な点があるとの指摘を受けたことはない。
この点についてさらに言うと、被告国は、九州朝鮮高校から朝鮮総聯や朝鮮民主主義人民共和国に金銭を横流ししているのではと疑っているのかもしれない。
しかし、このような疑いは、九州朝鮮高校のおかれた現実を顧みない、謂れのない偏見である。
すなわち、九州朝鮮高校は、在学生の父母会と地域の在日朝鮮人の商工会の会員が学校建設委員会を立ち上げ、寄付金を募集し、「金のある者は金を」、「金のない者は労力」を提供して、地域の在日朝鮮人の自助努力で建設された学校である。
九州朝鮮高校は日本政府からの補助金の支給は受けていないし、地方自治体からの補助金も、日本の私立学校と比較すると微々たる額である。そのため、九州朝鮮高校の学校運営は、在学生の父母からの授業料と寄付金に依存している。
その上、在学生の数は年々減少の一途を辿っていて、財政状況は苦しい。学校経営の根幹たる教職員の給与すら、日本の公立学校、私立学校の教職員の給与と比較して、相当に低賃金となっている。
そのような財政状況の九州朝鮮高校が、高校無償化法による就学支援金が支給された場合に、教職員への給与等の学校運営資金に当てずに、朝鮮総聯や朝鮮民主主義人民共和国のために横流しする懸念があるというなどは、あまりに九州朝鮮高校の現実を顧みない指摘であり、到底、考えられない。
4 在校生である子供たちには何の罪もないこと
  いずれにしても、上記のような被告国が指摘する懸念は、いずれも未成年者である在学生の預かり知らない事情である。そもそも権利の主体たる在学生の預かり知らないこうした事情で、在学生の権利の制限を正当化することなどできない。自身の預かり知らない事情で権利制限を正当化するのであれば、それは個人責任の原則の否定である。
結局、今回の被告国の行為は、九州朝鮮学校に所属し、そこで学ぶ原告らを差別するという意味しか持ち得ず、それは、九州朝鮮学校で朝鮮民族としての教育を受けることによって自己実現を図りたいという原告らの「信条」を理由とする差別であり、九州朝鮮学校の在校生であるという「社会的身分」を理由とした差別である。
5 国の指摘に合理的根拠は何もないこと
  被告国が、このような差別の合理性を、確たる根拠をもって説明したことはない。被告国の説明は、どこそこの「影響力は否定できず」であるとか、あるいは「十分な確証を得ることができない」とか、「懸念される」というものに過ぎず、何一つ、確たる根拠に基づく事実はない。被告国の説明をどのように言葉を言い繕ってみても、原告たちを差別しなければならない合理的で具体的な事実は浮かび上がってこず、単に「疑いを持ったから差別した」という域を出ない。
平等原則に対する例外を許容するには「合理的な区別」である必要がある。そして、その合理性については、被告国が主張立証しなければならない。
言うまでもなく、その差別の合理性を担保するものは、具体的な事実である必要があり、単なる「懸念」や「不当な支配がないことの確証が得られない」という曖昧模糊としたものであってはならない。事実に基づかない話に合理性を認めることなどできないからである。そして、重要なことは、今もって被告国から、原告らに対する差別を合理的に説明しうる具体的事実は何ら示されていないということである。
それでも、被告国は懸念が払拭されなかったとか、確証が得られなかったと強弁するが、差別を正当化するような事実が確認できないのであれば、原則通り、原告らも当然、平等に取り扱わなければならない。法治国家であれば当然の対応である。
この点、民主党政権の下では、被告国は、文部科学省を通じて九州朝鮮高校に対して詳細な調査を行い、また、九州朝鮮高校はこの詳細な調査に対し、誠意をもって回答してきた。政府内にも九州朝鮮高校から得た様々な具体的事実が集積しているはずである。その中に、今回の差別を正当化するような事実はなかったはずである。
それにも関わらず、自民党政権になるや、被告国はいきなり調査を打ち切り、原告らに対して就学支援金を支給しないとの決定を行なった。
結局、被告国が決定の拠り所にしたのは、九州朝鮮高校の回答やその他の調査から得た具体的事実ではなく、出所の分からない不確実な情報や、悪意ある意図的な憶測や風評の類であった。誠意をもって対応した九州朝鮮高校の努力を水の泡とし、不確実な偏見に、被告国としての判断の足場を求めたのである。
法治国家として誠に遺憾な決定であり、日本国憲法が禁止する不合理な差別そのものである。
6 象徴的なハ号の削除について
さらに、私が指摘しておきたいのは「公立高等学校に係る授業料の不徴収及び高等学校等就学支援金の支給に関する法律施行規則」第1条第1項第2号ハ号の削除のことである。ハ号の削除は、被告国の差別体質を見事なまでに象徴している。被告国は、原告らに対する就学支援金の支給を否定すると同時に、その根拠規定を廃止して、原告らが就学支援金を受給する可能性すら根絶したのである。
このような卑劣なハ号削除は、九州朝鮮高校をはじめとする全国の朝鮮高校が、被告国が否定出来ない程に支給基準をクリアしており、近い将来の再申請の時、自身の差別を正当化できないことを恐れてなされた所業である。例えて言うならば、敵の軍隊と会戦して敗走する軍隊が渡り終えた橋を爆発するようなものである。
国民を守るべき国家が、こともあろうか未成年である高校生相手にやる行為であろうか。品位も品格もない、醜い差別行為そのものである。
7 最後に
  原告らは、今回、国家賠償請求訴訟を提訴したが、金銭の支払いを求めることに主眼があるのではない。被告国から受けた不当な差別を裁判所によって是正してもらうために、一人あたり10万円という慰謝料をかかげ、60人を超える生徒たちが本裁判に立ち上がった。
  また、多くの原告の声を裁判所に届けるために、60人もの弁護士が代理人となっている事実も見過ごすことはできない。弁護士として、一人の日本人として、今回の被告国の差別行為を正すことこそ、在日朝鮮人と日本人が共生できる健全な日本社会へと繋がるという思いから、代理人となった。
  裁判所におかれては、報道によって作り上げられた「北朝鮮」や「朝鮮総聯」などの偏見にとらわれず、日本社会で生活する一人一人の九州朝鮮高校の生徒たちが学ぶ姿を純粋な気持ちで見ていただき、本裁判を指揮していただきたい。
  今、日本では差別の嵐が吹き荒れている。ヘイトスピーチ然り、Jリーグの浦和レッズの差別的横断幕然りである。
本来ならば、被告国は、先頭に立ち差別と闘うべき立場にあるにも関わらず、あろうことか、今回の高校無償化法を利用して、在日朝鮮人に対するこのような差別的な国内情勢を積極的に作り出そうとしている。本件は、まさに在日朝鮮人に対する謂れ無き差別の助長である。
現在の日本国内において、在日朝鮮人は、最も差別を受けやすい少数者である。被告国は、このような少数者である在日朝鮮人のうち、こともあろうか未成年である高校生に焦点を当てて、今回の謂れ無き差別を強行した。
これは日本国憲法の定める平等原則を、被告国が事実に基づかない偏見により骨抜きにするものであり、まさに、被告国による日本国憲法の解釈改憲と言う他ない。既に、アメリカの人権団体では、日本国内の在日朝鮮人差別をかつての南アフリカのアパルトヘイト政策を持ち出して非難し始めている。
今回の高校無償化法を巡る被告国の在日朝鮮人に対する差別政策は、世界の差別禁止、人権擁護の潮流から大きくかけ離れていることを訴えて、弁護団を代表しての私の意見陳述とする。
posted by 後藤富和 at 15:14| 平和

2014年03月22日

九州 脱原発 人間の鎖

あやもさん
彼女はかっこいい。
「九州 脱原発 人間の鎖」
http://youtu.be/s3XNKnz8u5E
posted by 後藤富和 at 08:25| 環境

2014年03月23日

九州 脱原発 人間の鎖(刀禰詩織さん)

「九州 脱原発 人間の鎖」
ママは原発いりません(ママ原)を作った刀禰詩織さん。
彼女は、原発なくそう!九州玄海訴訟の佐賀地裁の法廷で涙を流しながら魂の意見陳述を行いました。
http://youtu.be/b3lpdNnKcU8

刀禰さんが佐賀地裁に提出した意見陳述書
http://no-genpatsu.main.jp/download/iken-tone.pdf
posted by 後藤富和 at 08:26| 環境

2014年03月24日

【声明】国は諫早湾潮受け堤防排水門の常時開放を命じた確定判決を直ちに履行せよ!

声明
国は諫早湾潮受け堤防排水門の常時開放を命じた確定判決を直ちに履行せよ!

2010年12月、諫早湾潮受け堤防排水門の常時開放を命じた判決が確定した。これによって、漁業被害に苦しむ我々有明海漁民は、ようやく希望の光を見出すことができた。ところが国は、開門期限までの3年間開門準備をサポタージュし続け、ついに確定判決を履行しないという法治国家にあるまじき暴挙に出た。一体、国は何度、我々漁民を騙せば気が済むのか。
 諫早湾干拓事業の開始前、国は漁業にはほとんど影響が出ないと我々に説明した。しかしながら工事着工直後の諫早湾タイラギ死滅に始まり、現実には深刻な被害が出たではないか。2000年のノリ大不作の時、我々漁民の抗議行動に対して国は第三者委員会で検討すると約束しました。ところが、その第三者委員会から、中・長期開門調査が提言されたにも関わらず、その提言を履行しないとはどういうことか。しかも、確定判決が命じた開門を履行しないばかりか、漁民を被告にして開門義務の免除を求める訴訟を起こすとは何事か!
 開門確定判決の理由となった諫早湾締め切りと漁業被害との因果関係を認めない国の不遜な態度が、有明海再生を妨害し、地域社会を混乱に陥れている最大の原因である。有明海の漁民と地域の人々を馬鹿にした国の態度に、我々は怒りを込めて、強く抗議する。
 ノリの大不作からすでに14年が過ぎ去った。我々の生活は困窮を極め、もうこれ以上待てないところまで追いつめられている。いま有明海の漁業資源は、再生の種さえも無くなりかけている。有明海再生には、もはや一刻の猶予もない。既に多くの仲間の漁民が将来を悲観して命を落としている。このままでは悲劇を繰り返すばかりだ。
 国は長崎県の協力が不可欠などと言って、サポタージュを合理化しようとするが、長崎県の言い分は駄々っ子そのものであり、国がその気になれば、農業と漁業が共存する開門は容易に実現できるではないか。農業用水の確保や防災対策などの工事は、開門に関わりなく、そもそも農民や地域にとって必要な工事ではなかったか。
 事態を混乱に陥れているのは、漁民、そして農民と地域までも騙し続ける国である。諍いに終止符を打たんとした確定判決が断罪したのも、そうした国の姿勢である。双方に謝罪し、農業と漁業・地域が共存する開門に国が真剣に向き合わない限り、地域は翻弄されるばかりである。
 漁民を見殺しにする国を我々は絶対に許さない!有明海沿岸にすむ我々に未来はない。
国は諫早湾潮受け堤防排水門の常時開放を命じた確定判決を直ちに履行せよ!

2014年3月24日
有明海4県漁民 有志一同 
posted by 後藤富和 at 21:20| 有明海

明日のterra cafe kenpou

明日のterra cafe kenpouは
迫田登紀子弁護士をゲストに「日本国憲法を市民のものにするために〜l講演ではなく公演という手法〜」と題し、迫田弁護士が長年取り組まれている憲法劇団ひまわり一座の活動についてお話しいただきます。
ぜひご参加ください。
初めての方も大歓迎です。

日時 3月25日(火)19時
場所 光円寺門徒会館(福岡市中央区天神3丁目15-12)

来週4月1日は同じく迫田登紀子弁護士にハンセン病国賠訴訟についてお話しいただきます。
お楽しみに。

今後の予定
http://www.ohashilo.jp/pdf/TerraCafeKENPOU.pdf
posted by 後藤富和 at 21:57| 平和

2014年03月26日

今夜のterra cafe kenpou

今夜のterra cafe kenpouでは、迫田登紀子弁護士をゲストに「日本国憲法を市民のものにするために〜l講演ではなく公演という手法〜」と題し、迫田弁護士が長年取り組まれている憲法劇団ひまわり一座の活動についてお話しいただきました。27名が参加しました。劇団員の方にもご参加いただきました。

来週は同じく迫田登紀子弁護士にハンセン病国賠訴訟についてお話しいただきます。
お楽しみに。

日時 4月1日(火)19時
場所 光円寺門徒会館(福岡市中央区天神3丁目15-12)
内容 ハンセン病国賠訴訟について

今後の予定
http://www.ohashilo.jp/pdf/TerraCafeKENPOU.pdf

posted by 後藤富和 at 00:01| 平和

2014年03月28日

早川篤雄さん講演会

昨夜、福岡市早良市民センターで開催されました福島被災者訴訟原告団長の早川篤雄さん(福島県楢葉町、住職)の講演会について、あんくるトムさんがブログで報告しています。早川さんは40年ずーーと原発を無くす運動を続けてきた方です。
ご覧ください。
http://yaplog.jp/uncle-tom-28/archive/2936
posted by 後藤富和 at 09:50| 環境

宮里新一ライブ&トーク「マイペンライ」

宮里新一ライブ&トーク「マイペンライ」
翻弄されてきたもの・ハンセン病・沖縄

日時 4月26日(土)18:00
場所 光円寺本堂(福岡市中央区天神3-12-3)
入場料 500円(高校生以下無料)
主催 中央区九条の会、terra cafe kenpou、原発なくそう!中央区の会、福岡県民主医療機関連合会、公益社団法人福岡医療団、浄土真宗光圓寺

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ハンセン病国賠訴訟熊本判決から13年が経とうとしています。
ハンセン病隔離政策で元患者たちに犠牲を強いた国の姿は、沖縄に基地負担を強いる姿、そして、被災者や原発労働者に犠牲を強いながらも原発を推進する今の国の姿と重なります。
今、再びハンセン病問題を学ぶことは、平和、脱原発を求める私達の大きな糧となります。
若い医学関係者や弁護士、そして大学生や司法修習生の皆さん、ぜひご参加ください。
また、脱原発に取り組む皆さん、平和を求める皆さん、ぜひご参加ください。
皆様のご来場をお待ちしています。

宮里新一プロフィール
1955年、沖縄県に生まれる。8歳の時ハンセン病を発症し9歳の時わけもわからないまま沖縄愛楽園へ連れて行かれる。愛楽園退所の際「この病気のことは誰にも話してはいけない」と言われ、この言葉がその後ずっと彼の心を縛り続けることになる。 17歳の時、詩を書いていた同級生が白血病で死亡したことに強い衝撃を受ける。以後本格的に詩を書き始める。23歳の時、愛楽園に再入所する。後遺症のため、左手の薬指と小指が使えなくなる。医師の制止も聞かず、これが自分のリハビリだと思い、ベッドの上でギターを弾き続けた。2001年、ハンセン病熊本地裁判決を知り、原告団に入り、ハンセン病全面解決のための闘いに加わる。2002年、「生き直しコンサート」を開催する。以後各地でコンサート活動を続ける。
posted by 後藤富和 at 16:36| 平和

2014年03月31日

明日のterra cafe kenpou

明日のterra cafe kenpouは
迫田登紀子弁護士をゲストにハンセン病国賠訴訟についてお話しいただきます。
ぜひご参加ください。
初めての方も大歓迎です。

日時 4月1日(火)19時
場所 光円寺門徒会館(福岡市中央区天神3丁目15-12)

お楽しみに。

今後の予定
http://www.ohashilo.jp/pdf/TerraCafeKENPOU.pdf
posted by 後藤富和 at 21:21| 平和